芸術家のイメージ…服装や身だしなみにこだわらず(要するにちょっときたない)、専門外の事には一切無頓着。しかし「この変人はいったい何なのだろう」と思う間も無く、ひとたび包丁を手にした途端、目つきが変わり神業を見せる料理人など。
…こういうのは憧れます。だからと言って、今の世の中、世界一の天才でもない限り、あまりひどいのは受け入れられない。インターネットで宣伝してもらうためには、身なりもこざっぱりしなければならないし、そこそこ喋れる、つまり専門外の知識とうんちくもある程度持ってないといけない。できればさらに、ルックスとファッションセンスも欲しいところ。肯定的に拡散してもらい、「いいね!」をたくさん付けられないといけないので。
住みづらい世の中です。「ゼペットじいさん」のような、人知れず魂のこもった仕事をする職人にも憧れるのですが、それではいけないようです。
さて最近、山形Qの成長株、Vc茂木に奨められて、北大路魯山人のエッセイを読んでいます。漫画「美味しんぼ」の悪役(?)、海原雄山のモデルにもなった、鬼の美食家ですね。
ところで、高校生の頃、「有名人で言えば誰に似ているか?」というのを友達同士で言い合ったりしたものですが、私が一番多く言われたのが、海原雄山。…これって「有名人」でしょうか?漫画のキャラ、しかも悪役の老人。そして私は高校生。
当時はショックを受けましたが、白髪が急増している今日この頃、鏡の自分を見て「…わかる。」と思ってしまう。当時の友人たちの慧眼に感心。
ということで、海原雄山にはひとかたならぬ親近感を持っている私としては、北大路魯山人にも興味があります。
「料理王国」というエッセイですが、とにかく彼の、妥協を許さない美意識が面白い。私たちがイメージする「芸術家」像そのもの。
しかしそこで、繰り返し言われているのが、「料理人は料理にだけ通じていれば良いというものではない」ということ。料理は、鼻で味わい、目で味わい、心で味わう、「総合芸術」であるという信念です。
包丁さばきが上手いだけでは、料理は作れない。素材を選ぶのは当然として、器を選ぶ審美眼から、料理を供する部屋の調度、客が求める「真心」にも思い至らないといけない。とにかく、あらゆる「美」に通じていなければならないのです。
…私たち音楽家にとっても、考えるべき要素であるような気もします。しかし、美意識は一朝一夕にはならず。
そこで学校めぐりの合間に、近隣の美術館を巡ってみようと思い立ってみました。素人には「先達」があらまほしいので、美術に造詣の深い2ndVn今井嬢に助力を頼み、いざ出発。
スクールコンサートは、県内をくまなく移動する、せっかくの機会。少しは美意識を育てることができるのか…続きはまた、次回。
…こういうのは憧れます。だからと言って、今の世の中、世界一の天才でもない限り、あまりひどいのは受け入れられない。インターネットで宣伝してもらうためには、身なりもこざっぱりしなければならないし、そこそこ喋れる、つまり専門外の知識とうんちくもある程度持ってないといけない。できればさらに、ルックスとファッションセンスも欲しいところ。肯定的に拡散してもらい、「いいね!」をたくさん付けられないといけないので。
住みづらい世の中です。「ゼペットじいさん」のような、人知れず魂のこもった仕事をする職人にも憧れるのですが、それではいけないようです。
さて最近、山形Qの成長株、Vc茂木に奨められて、北大路魯山人のエッセイを読んでいます。漫画「美味しんぼ」の悪役(?)、海原雄山のモデルにもなった、鬼の美食家ですね。
ところで、高校生の頃、「有名人で言えば誰に似ているか?」というのを友達同士で言い合ったりしたものですが、私が一番多く言われたのが、海原雄山。…これって「有名人」でしょうか?漫画のキャラ、しかも悪役の老人。そして私は高校生。
当時はショックを受けましたが、白髪が急増している今日この頃、鏡の自分を見て「…わかる。」と思ってしまう。当時の友人たちの慧眼に感心。
ということで、海原雄山にはひとかたならぬ親近感を持っている私としては、北大路魯山人にも興味があります。
「料理王国」というエッセイですが、とにかく彼の、妥協を許さない美意識が面白い。私たちがイメージする「芸術家」像そのもの。
しかしそこで、繰り返し言われているのが、「料理人は料理にだけ通じていれば良いというものではない」ということ。料理は、鼻で味わい、目で味わい、心で味わう、「総合芸術」であるという信念です。
包丁さばきが上手いだけでは、料理は作れない。素材を選ぶのは当然として、器を選ぶ審美眼から、料理を供する部屋の調度、客が求める「真心」にも思い至らないといけない。とにかく、あらゆる「美」に通じていなければならないのです。
…私たち音楽家にとっても、考えるべき要素であるような気もします。しかし、美意識は一朝一夕にはならず。
そこで学校めぐりの合間に、近隣の美術館を巡ってみようと思い立ってみました。素人には「先達」があらまほしいので、美術に造詣の深い2ndVn今井嬢に助力を頼み、いざ出発。
スクールコンサートは、県内をくまなく移動する、せっかくの機会。少しは美意識を育てることができるのか…続きはまた、次回。
長井の蔵は知りませんでしたが、近年では昔の蔵を改装して、音楽などを楽しむサロンにしている所も多いと聞きます。演奏の場としても、あり得るかも知れません。
新しい可能性は、この山形という田舎にもたくさんあるような気がします。「美を求める」と同時に、そういう可能性も探りたいと思っての行脚でございます。