中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

都へ行くだ

2018-03-22 21:34:49 | 子育て奮闘記
 昨日は春分の日。しかし、公演会場の南陽市では日中に雪が降りました。

 春は名のみの風の寒さや…

 …それにしても寒すぎる。

 ということで、「夕鶴」南陽公演が終わりました。たくさんのお客様に来ていただきました。

 「夕鶴」では、お金にとりつかれる人間の弱さと同時に、地方の雪国で暮らす者が抱く「都への憧れ」というものもテーマになります。

 「都さ行くだ!」

 どうしても都会を見物してみたい、という気持ちが引き金になって、欲に負けてしまう。

 …どうして都会に憧れるんでしょうね。人がうじゃうじゃいるだけで何もいいことないのに。

 都の何がいいの?「つう」も言います。しかしそんなことは「与ひょう」にわかるはずがない。見たことがないのですから。話や噂でだけ聞いていれば、憧れしか持たないのも当然です。

 この春、息子たち世代が、期待に胸を膨らませて東京に行きます。その「浮かれぶり」を見ていると、「つう」のような気持ちになるのです。

 そんなに都会がいいですかね?

 人は「無い物ねだり」をして、新天地へ出て行く習性がある生き物なのです。私が飽き飽きして出て来た土地を新天地と目指して、私が新天地としてやって来た土地に飽き飽きして出て行く息子。…シャケよりだいぶややこしい。しかし、そここそが人類の進化した分でしょうか。

 「夕鶴」の舞台はどこともわからない「雪国」としてしか書かれていませんが、なんとなく、東北のような気がしてならない。それだけに、しんみりとするのです。

 都へ行って、どっさり金儲けして帰っておいで。

 …よろしくたのみます。

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