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脳死の人は臓器を取り出されるときに
はたからみて
ものすごく苦しみを
感じているのが伝わってくると医者が言っている。
涙を流す患者もいる。
つまり医者にしてみれば、
脳が動かなくなってまったく意志疎通が
外部ととれなくなってしまった
状態の生きている人を
「生きながら」心臓をえくりとっているのと同じことを
やっているのである。
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前の、><で囲まれた文章は、
『臓器移植法案は「合法的な人殺し法案」である。国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」 』
http://syouhou.iza.ne.jp/blog/entry/1094325/
の記事の一部をお借りして紹介しました。
脳死というのは、最近出てきた概念で一般の人には解りづらい言葉です。医療において延命治療が進んできたので、自発呼吸が出来ない患者さんも相当長い間、心臓が停止せずに生かされることが出来るようになりました。従来は心停止をもって人の死と定義されていました。しかし、心臓は動いていても一般的な精神活動は停止して、もうもとには戻らない状態があるということが、経験上判ってきました。喋ることも出来ず、まぶたを開くことも出来ない。いろいろと確認してみても、死んでいるようにも見える。
アメリカでは臓器移植が盛んに行われています。新聞などの報道によりますと、その費用はとても高額です。そうです、医療の経営にとっては旨い儲け話なのです。
問題なのは、心臓の鼓動が停止してからでは、成功率が悪くなる。ならば動いているうちに、臓器を切り出して移植してしまおうではないか。これでは普通は殺人罪で訴追される可能性がある。実際に日本で最初に心臓移植を行った医師は、殺人罪で告発され裁判も行われました。脳死の患者は死亡したとの法的サポートがあれば、心置きなく臓器を切り出せる。こうして、臓器を提供させられる患者の治療は押しのけられて、生体かも知れない人体から臓器を切り出す法律が成立したのです。当然ですが、重要な臓器をとられては人間は完全に死んでしまいます。
脳死の判定基準は次のようなものです。
脳死判定は移植に関係のない、脳死判定の経験のある2名以上の医師で行い、6時間後にも同所見であることが必要である。なお、脳死判定に先立って臨床的脳死判定する場合は1~4を確認する。
① 深昏睡(JCS300またはGCS3)である。
② 瞳孔固定 両側4mm以上。
③ 脳幹反射(対光反射、角膜反射、網様体脊髄反射、眼球頭反射、前庭反射、咽頭反射、咳嗽反射)の消失。→よって失明、鼓膜損傷などでこれらが施行できない場合は脳死判定はできない。眼球が損傷していると対光反射、鼓膜が損傷していると前庭反射(カロリック試験)の有無が判断できないためである。
④ 平坦脳波。(刺激を加えても最低4導出で30分以上平坦)
自発呼吸の消失。(100%酸素で飽和したのち呼吸器を外し、動脈血中二酸化炭素分圧が60mmHg以上に上昇することを確認。脳に影響を与えるため、必ず最後に実施する。)
2回目の判定が終了した時刻を死亡時刻とする。
なぜ、脳死が問題になったのかを、振り返ってみれば。最初は、人工呼吸器の撤去の時期選定です。医学的な判断からは、既に死んでいるのに、心臓は動いている。当然体温はあり身体は触れば温かい。場合によっては子供の場合名などは身長も伸びたりする。
それでも、担当医達はもう恢復はしないと確信している。欧米などで問題にされたのは、この延命期間の膨大な医療コストでありました。脳死を人の死と認める風潮が一般に広まり、人工呼吸器を外しても、「殺人罪の訴追」を受けることはない。この確信を医療に与えたのが、第一段階です。
特に問題なのは、「多くの臓器は心停止してから移植したのでは機能が保てない」と言うことなのです。心臓が動いている間に目的の臓器を摘出するという、大きな目的のために「心臓が動いていても、この人は死んだことにしよう。」こうなったのです。臓器移植が主要な目的で、脳死の定義付けはそれを可能にするための、条件整備にすぎないのです。ですから、脳死を疑われている患者や家族にしてみれば、その恢復、蘇生の願いとは反対のベクトルが病院なり医師なりに、発生しているということなのです。臓器移植の推進役にしてみれば、早く死んだことにしたいのです。本来の死亡の確認は心臓の鼓動の停止です。脈が無くなるということです。でも、移植をやりたい側にすれば、早く死んだことにしたいのです。
脳死を「人の死」とすることが、法案通過で確定しました。このことで、医療は患者を検査によって死亡させる権利を手に入れたのです。検査の最終段階で、人工呼吸器を外すのです。息の根を止めるとは、まさにこの事です。呼吸器を外し、動脈血中二酸化炭素分圧を計るそのときに、それまでかすかに生きていても其処でたいていは死亡するでしょう。現代の医療にはままあることですが、人間の尊厳には斟酌しない検査の方法です。初期の厚労省の試案では、この殺人試験を二番目に置いていました。確実に殺そうとしてからの検査なのです。
この良く吟味すると、殺人が怪訝される法案に賛成した議員は自民党に多かったようです。内容を正確に理解していようが、弾みで賛成しようが、とにかくこの法案成立に荷担した議員の名は、留め置くべきです。是が現在の日本の政治家のレベルです。そうです、粗野で粗暴なアメリカが主導して、日本のマスコミも印象操作や臓器移植以外には治療の方法はないという、作為的な誤誘導で世論の環境は整備されたとの提灯が一斉に灯れば、いけいけどんどんの破廉恥でその程度の脳みそなのでしょう。
http://pikaia.v-net.ne.jp/koutikensyo.html
脳死は「人の死」、改正臓器移植法が成立
改正臓器移植法(A案)が可決された参院本会議=青山謙太郎撮影 脳死を「人の死」とすることを前提に臓器提供の年齢制限を撤廃する改正臓器移植法(A案)が13日午後、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。
1997年に成立した現行法下では禁じられている15歳未満からの臓器提供に道が開かれることとなった。改正法は公布から1年後に施行される。
採決は押しボタン方式で行われ、A案の投票結果は、賛成138、反対82だった。共産党を除く各党は党議拘束をかけず、各議員が個人の判断で投票した。
改正法は「脳死は人の死」とする考えが「おおむね社会的に受容されている」との認識に立ち、臓器を提供する場合に限って脳死を人の死としている現行法の考え方を大きく変更するものだ。
現行では意思表示カードなど生前に本人が書面で同意していることを臓器提供の条件としているが、改正法は、本人の意思が明確でない場合は、家族の承諾により臓器提供ができる。
また、現行制度は意思表示が可能な年齢を15歳以上としているが、改正法は意思表示を臓器提供の絶対的な条件に設定していないため、15歳未満でも家族の同意で臓器提供ができるようになる。
現行法が成立した97年以降、国内での脳死臓器移植は81例だが、日本移植学会や患者団体などは、書面による本人の意思表示を求める臓器提供条件と、年齢制限によって、脳死臓器移植の機会が大きく狭められているとして法改正を求めていた。
臓器提供条件の緩和のほか、書面により親族への臓器の優先提供の意思を表示することができる規定も盛り込んだ。
この日の参院本会議では改正法に先だって、改正法の骨格を維持しながら、脳死を現行法通り臓器移植時に限り「人の死」とする修正案が採決されたが、反対多数で否決された。
またA案の対案として参院野党有志が提出した「子ども脳死臨調設置法案」は、先に採決された改正法が過半数の支持を得たため、採決されずに廃案となった。
(2009年7月13日13時09分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090619-321924/news/20090714-OYT1T00018.htm
改正臓器移植法成立、家族らの希望と不安
「一人でも多くの命を救える国になってほしい」。15歳未満の臓器提供に道を開く改正臓器移植法(A案)が参院本会議で可決・成立した13日、海外での移植に望みを託した小児患者の家族らから喜びの言葉が漏れた。
長期の人工透析を強いられる腎臓病患者らも法改正を歓迎した。一方、改正に反対してきた人たちは不安を口にした。
◆「多くの人に機会」賛成派◆
横浜市青葉区の山保(さんぽ)幸己(こうき)さん(33)、由紀さん(29)夫妻は先月23日、重い心臓病を患った長男の一己(いっき)ちゃん(1)を、心臓移植のため渡航した米国で亡くした。
一己ちゃんは生後1か月半の昨年4月、特発性拡張型心筋症と診断された。医師から病名を告げられた時、由紀さんは「頭の中が真っ白になった」。昨年暮れに一時、心肺停止に陥るなど病状が悪化。渡航移植を決断し、今年4月に渡米した。現地の医療スタッフから「なぜ、もっと早く体調のいい状態で来てくれなかったのか」と何度も言われた。5月下旬に手術が実現したが、元気な姿で日本に帰る夢はかなわなかった。
「隣の病室に行くだけでも大変だったのに、あの小さな体で海外に行かなければならなかったなんて」。渡航移植は子供にとっても、多額な費用を賄うため募金を呼びかける家族にとっても、負担が大きい。
今月3日、横浜市内で一己ちゃんの告別式が営まれた。先週から職場復帰した幸己さんは改正法成立の知らせに、「我々のような悲しい思いをする患者や家族が減ってくれれば」と安堵(あんど)しつつ、「日本の医療水準は世界でトップクラスなのに、なぜ移植は進まないのか。なぜ国会の審議がここまで延びたのか。息子は国内で手術を受けることができなかったが、一人でも多くの命を救える国になってほしい」と無念そうに話した。
この日は、A案を推進していた家族や患者団体らが国会内で記者会見。重い心臓病を患った一人息子を昨年12月に亡くした中沢啓一郎さん(37)(横浜市)は「息子も法案の行方をずっと見守ってくれたはず。闘病生活で遊べなかった分、天国で安心して遊んでほしい」。
妻の奈美枝さん(34)も「移植医療は家族にとって最後の希望の光」とし、「移植を希望する患者・家族、臓器提供者の家族の双方が『医療は尽くされた』と思えるようになってほしい」と話した。
一方、神奈川県鎌倉市の馬上(まがみ)和久さん(60)はこの日、参院本会議場の傍聴席から採決の行方を見守った。馬上さんは、大手電気機器メーカーの職員だった44歳の時に急性腎不全を患い、48歳で退職を余儀なくされた。現在は、4時間の人工透析を週3回続けながら、患者支援団体の事務局長を務める。
馬上さんは今回の法改正が「脳死腎移植」の拡大につながると期待を寄せる。「多くの人に移植の機会をつかんでほしい。改正法が成立してホッとしている」と静かに話した。
◆納得できぬ、反発の家族◆
改正臓器移植法(A案)の成立に反発する家族らのグループも13日、参院本会議終了後に国会内で記者会見し、「納得できない」と、怒りと落胆をあらわにした。
中村暁美(あけみ)さん(45)(東京都大田区)の長女は2歳8か月の時、医師から「脳死」との診断を受けた。その後は人工呼吸器をつけながら、4歳で心停止し亡くなるまで、髪の毛も爪も伸び、身長は10センチ以上伸びたという。
「生きる姿が変わっただけ。温かい体に触れるだけでいとおしかった」と振り返る。
改正臓器移植法は、脳死を「人の死」とすることを前提にする。脳死下での臓器提供については、医師による通常の「脳死」の診断だけでなく、「無呼吸テスト」などの「法的脳死判定」を経ることになっており、家族には拒否権がある。しかし、中村さんは「改正法の成立は、幸せに暮らしていた私たちのような親子を一気に不安に陥れてしまう」と懸念を示した。
また、9歳の娘を交通事故で亡くした全国交通事故遺族の会の戸川孝仁理事は「我々が(議員向けの)勉強会を開いても、数分間いるだけで、みんな帰ってしまった。まじめに勉強する政治家が少なかったように感じる」と不満を示した。
(2009年7月14日07時43分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090714-OYT1T00066.htm
改正臓器移植法成立、判定基準など検討へ
臓器移植
脳死を「人の死」とすることを前提に臓器提供の年齢制限を撤廃する改正臓器移植法(A案)が13日、参院本会議で可決、成立したことを受けて、厚生労働省は、15歳未満の脳死判定基準や臓器提供の意思表示方法などの検討に着手する。
A案の参院本会議採決は、賛成138、反対82、棄権・欠席20。共産党を除く各党は採決で党議拘束をかけなかったが、自民、公明、国民新、改革クラブは賛成が多数を占め、自民党では82・7%(67人)に上った。これに対し、民主党は賛成が42・6%(46人)だった。
改正法の成立により、1997年成立の現行法下では禁じられている15歳未満からの臓器提供に道を開くことになる。現行の脳死判定基準は6歳以上が対象で、6歳未満については、2000年に公表された旧厚生省研究班の基準案がある。厚労省は新たな研究班を近く発足させ、この基準の妥当性を検討するほか、6歳以上15歳未満の脳死判定基準が現行法の基準でよいかどうかも検証する。
また改正法は本人が拒否しなければ、家族の同意で臓器提供が可能になるため、厚労省は拒否の意思を把握する仕組みも検討する。小児の意思表示をどのように取り扱っていくかも、1年後の改正法施行までに詰める方針だ。
(2009年7月14日00時49分 読売新聞)
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