しぐれしたしうお墓を洗っていつた<o:p></o:p>
一陣の風に乗ったような時雨が、墓場を駆け抜けて行きました。林立している墓石群は汚れを、丁寧に洗い流されて生き返ったようです。顔を覗かした太陽に艶さえ帯びています。<o:p></o:p>
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生きてしづかな寒鮒もろた<o:p></o:p>
森閑とした冬の日、思いがけぬお裾分けに寒鮒を頂きました。俎板の鯉ではありませんが、じっと水の中で身動き一つしない鮒に畏怖をおぼえます。己もこのような最後を迎えられるでしょぅか。そんな想いに耽る山頭火です。<o:p></o:p>
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落葉してさらにしたしくおとなりの灯の<o:p></o:p>
草庵の独居生活は何かと淋しくもあり、不便なことも持ち上がります。そんな時お隣さんは強い味方となります。庭の木々を通してお隣の灯りを暖かく意識します。秋も終わり冬に向って落葉がふりそそぎ、裸木となった木々の間から、一段とお隣の灯りに親しみが増してまいります。<o:p></o:p>
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葉の落ちて落ちる葉はない太陽<o:p></o:p>
すっかり冬です。冬の太陽が木々に一生懸命に光を注ぎます。冬の木々はそれに応える術はありません。葉はすでに落ちきって寒さが一入身に染み入る季節を迎えました。<o:p></o:p>
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何事もない枯木雪ふる<o:p></o:p>
何事もない冬の風景ですか。枯葉をすっかり落として春をひたすら待つ枯木も、雪を頂き様変わりして華やかささえ見てとれます。<o:p></o:p>
今日は。
心に沁みるお話です。20年も前のことですか、美しい発想をされた女の子、間違いなく天国に行ってます。
近くてもめったにいかないお墓です。カラスの糞などで汚れていますので、神様が空から雨を降らせ、きれいに洗い落とすのでしょう。
店の前の国道で、小学校1年生の女の子が20年ほど前に交通事故で天国に行きました。その子が私に質問した「花はどうして美しいか知っている?」その答えが「お空からのシャワーを浴びているので、きれいになるの」と言った言葉を、思い出しました。