夢発電所

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国家資格合格おめでとう!

2009-04-01 06:31:17 | 福祉について
 昨日は国家試験の合格発表日でした。障害者福祉のエリアで関連する国家資格には、「社会福祉士」「介護福祉士」「精神保健福祉士」などがあります。しかしそれがなければ働けないわけではありません。今の事業所で資格を必要とされているのは、「施設長」「看護士」「栄養士」くらいで、介護福祉士でなくても「ヘルパー2級以上であれば身体介護は可能です。(高齢者福祉)身体障害者や、知的障害者福祉エリアでは、まったく無資格でも働くことができます。つまりこれらの国家資格は今のところ「名称独占」であっても「職業独占」ではないのです。
 さて、私たちの職場にはこれまで国家資格所持者は「看護士」1名「介護福祉士」3名だったのですが、昨日の合格者発表で社会福祉士合格者が2名、介護福祉士」1名「精神保健福祉士」が1名と4名が合格しました。そして採用職員として介護福祉士1名が加わって、一挙に社会福祉士2名、介護福祉士4名、精神保健福祉士1名と7名になったのです。とてもうれしいことです。皆様おめでとうございます。
 さて、私はあえてこの国家資格合格者に、お祝いに添えて希望します。それは、国家資格合格だけでは福祉の目的は達成されないからです。医師の資格に合格しても医療行為をしないとか、医療行為をしても手術ができない医者もいます。さらに手術をしても医療過誤があります。そして医師としての職業倫理があるかとか、人間としての価値観がどこにあるのかなど、国家資格では網羅できない課題がそこには存在するのです。
 障害者福祉のエリアでは、国家資格合格は目標の一つではあっても、総体目標ではありません。その国家資格がいかに対象者に有効に機能するのかがそこに問われなければなりません。
 国家資格が名実ともにサービスそのものの中に花開いてこそ、初めてその方の仕事の質が評価されるのです。さすがにあの人はバランスのよい国家資格合格者だといえるように、今後とも福祉サービスの向上とともに、人間としての資質向上にも努力してほしいと思います。合格した人にはそれなりの付加価値と、周囲からの厳しい目もまた集中します。国家資格合格でも、あの人には任せられないといわれるようでは、真の国家資格取得者といえないのかもしれません。一層の研鑽を期待しています。
 さて、受験をして合格できなかった方々には、ご苦労様でしたと申し上げます。私は日々厳しい労働環境の中にありながら、受験努力を続けるあなた方にエールを送ります。私は宮沢賢治がかつて云った「永遠の未完成こそ完成」という言葉をあなた方に贈りたいと思います。常に質的向上を目指して、研鑽努力する姿こそ尊いのだと信じます。合格したその姿も輝いているかもしれませんが、むしろ努力し続ける姿や、自らの中の何が欠落しているのかを自覚し、それを克服しようとする姿に感動します。私は実践のない資格こそ問題だと思います。よりよき実践を行う名実ともに両輪兼ね備えた人に。敬意とリーダーとしての器を感じます。
 そういう意味でも、国家資格合格者には、地域の人々に貢献できる器を持ってほしいと念願しています。
 まだチャレンジしないで指示されるがままに仕事をしている人々に、ぜひチャレンジしてほしいと願います。国家資格受験だけでなくても結構です。要はどのような専門的なノウハウを身に着けて、それが福祉対象者にどのように貢献できたかそれが評価すべき点だと私は思います。
 さあ、この「国家資格合格者」というよい刺激を私たち全体が祝福し、よりよいサービスを目指してきょうからまた学びあい実践しましょう。実践しながら力を蓄えましょう。何よりもみんなが今すぐできる「笑顔」あふれる職場にしたいものです。