口笛を吹け。光の軋り、
たよりもない光の顫ひ、
いゝや、誰かゞついて来る
ぞろぞろ誰かゞついて来る。
うしろ向きに歩けといふのだ。
たしかにたしかに透明な
光の子供らの一列だ。
いいとも、調子に合せて、
いゝか そら
足をそろえて。
Carbon di-oxide to sugar
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Carbon di-oxide to sugar
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みちがぐんぐんうしろから湧き
向ふの方にたゝんで行く
あのむら気の四本の桜が
だんだん遠くなって行く
いったいこれは幻想なのか
幻想ではないぞ。
透明なたましひの一列が
小岩井農場の日光の中を
調子をそろへてあるくといふこと
これがどうして偽だらう。
「小岩井農場」の下書稿 より