夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

宮沢賢治/詩

2009-03-07 15:42:14 | つれづれなるままに

 口笛を吹け。光の軋り、
 たよりもない光の顫ひ、
 いゝや、誰かゞついて来る
 ぞろぞろ誰かゞついて来る。
 うしろ向きに歩けといふのだ。
 たしかにたしかに透明な
 光の子供らの一列だ。
 いいとも、調子に合せて、
 いゝか そら
 足をそろえて。
  Carbon di-oxide to sugar
  Carbon di-oxide to sugar
  Carbon di-oxide to sugar
  Carbon di-oxide to sugar
 みちがぐんぐんうしろから湧き
 向ふの方にたゝんで行く
 あのむら気の四本の桜が
 だんだん遠くなって行く
 いったいこれは幻想なのか
 幻想ではないぞ。
 透明なたましひの一列が
 小岩井農場の日光の中を
 調子をそろへてあるくといふこと
 これがどうして偽だらう。

 「小岩井農場」の下書稿 より


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4 コメント

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岩手県 (りんご)
2009-03-07 21:31:41
私も宮沢賢治の遺品を見たことがあります。

高村光太郎の二重の鞘堂に収まった家も見ました。

石川啄木の史料も見てきました。

偉人とは偉大な人のことなんですね。
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りんごさんへ (なりたはるみ)
2009-03-08 15:13:59
 評価される前に亡くなっていった賢治ですが、その作品群に込められた魂は詩人の生き方として尊敬します。春のイメージがとても美しく綴られていますね。幼かった頃にしかできないような、後ろ歩きをしてみる風景。前を向いて歩くのとは大きな違いがありますね。まるで映画の一シーンを描いているかのようです。
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偉人 (夢追い変人 )
2009-03-08 21:52:55
宮沢賢治の作品は本当に数多くあるんですね。
昨今よく話題になる「地球温暖化」。
「グスコーブドリの伝説」は地球温暖化の歴史を語る時、必ず登場する作品と書いてありました。
私には難しすぎて・・・
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夢追い変人さんへ (なりたはるみ)
2009-03-09 07:18:53
 100年前の時代に、37歳で急逝して行った賢治が見たのは現在の地球温暖化でしょうか。科学の発展と反比例する環境破壊は、現在の地球規模で考える哲学の必要性を私たちに警告しているかのようです。日本だけでは到底実現不可能な環境問題の根は、アメリカをはじめとする利己主義的な営利追求の根を正すしかないのではないでしょうか。
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