TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)で積立金8.8兆円取り崩し

2012-04-03 20:08:51 | 経営全般

 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、2012年度は2011年度比37%増となる8.8兆円の積立金を取り崩すと発表しました。

 この取り崩しは4年連続で、過去最高となります。団塊世代が年金を受け取る年齢にさしかかり、年金支払いが増加するためです。GPIFは主に保有する国債を売却して現金化します。

 公的年金は、毎年入ってくる保険料と税金で給付を賄っています。以前は保険料・税収入と運用益で積立金は増える構図でしたが、長寿化や団塊世代の大量退職の影響で、毎年の収入だけでは、給付が賄えなくなっています。

 厚生年金と国民年金の給付費の合計はGPIFが発足した2006年度の37兆円から2012年度(予算)は45兆円と2割増えました。このためGPIFは2009年度から保有する資産を市場に売却して年金支払いに充てるようになりました。

 取り崩し額は2009年度は約4兆円、2010年度と2011年度は6兆円強でした。2012年度は8.8兆円大幅に増加しています。

 将来の年金に対する不安をだれもが抱いているのではないでしょうか。「少子高齢化」社会の処方箋はないのでしょうか。