すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

カルミラ・ブラーナ

2018-09-22 22:58:29 | 音楽の楽しみ
 先日、17日の月曜日に、友人と池袋の東京芸術劇場に東京都交響楽団の演奏会を聴きに行ってきた。
 このブログを読んでくれている人の中には、同じ日にアズナヴールの東京公演を聴きに行った方が多いかと思うのだが、シャンソンよりもクラッシックのコンサートの方がコスト・パフォーマンスが、つまり、チケット代金に対する聴きごたえ・感動、がずっと大きいとぼくは思っている(この日は、前から10列目のS席で4500円)。
 メインの演目は、カール・オルフの世俗的カンタータ「カルミラ・ブラーナ」だ。以前、音楽療法をかじっていた時に先生がドイツのオルフ研究所で主に障害のある子どもに対する音楽療法を研究された方で、ぼくはその指導法に感動したことがあって、オルフの音楽に関心があったのだが、何となく聞きそびれていた。
 以前にも書いたことだが、ぼくは音楽を聴いて受けた感動を「素晴らしかった」という以上に表現する能力や素養がないので、どこがどのように、とは書けないのだが、素晴らしかった。
 ステージの前面で学生服を着てダンスパフォーマンスをしている集団があって、それがひどく目ざわりで、なるべく目に入らないようにしながら聞いていたのだが、音楽は素晴らしかった。
 都響のオーケストラと「国立劇場合唱団」のコーラスと、ソプラノとカウンター・テナーとバリトンの3人のソリストと児童合唱団までついていて、一体となった響きがたいへん厚かった。この合唱団は非常に上手い。
 ドラマ性を高めるためかスタッカートを多用(演奏が、ではなくて、たぶん元の作曲自体が)していて、多すぎる気がしないでもなかったが、高揚した。
 事前に予習していかなかったので、ラテン語で歌われる歌詞が何を言っているのかまるで分らなかったのが残念だった。家に帰ってからプログラムの歌詞を見たら、恋と酒を主とする生きる喜びや楽しみや苦しみや、それでもそれを容赦なく破壊していく時間という運命の酷薄さ、のようだった。
 あらかじめ分かっていたら、もっとわが身に沁みて良かったかもしれない。最近、ぼくはそういうテーマに弱い。
 今日、時間ができたので、新宿ユニオン・クラッシック館に行ってCDを手に入れてきた。来週ゆっくり聴こうと思う。
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