東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

安倍政権の暴走止まらず!

2012年12月30日 | インポート
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安倍政権の暴走が始まっている。
その1
茂木経産大臣が「脱原発依存政策」見直し、原発再稼働・建設へ。美輪明宏が茂木通産大臣に「原発は自民党が造ったんでしょ。それをみんな民主党のせいにして、自民党は国民に謝りもしない。あなたたち、恥ずかしくないの。まず自分たちの責任をとりなさい。」

その2
 菅義偉官房長官は27日午前の記者会見で、戦時中の従軍慰安婦問題に関し、旧日本軍による慰安婦募集の強制性を認めた「河野洋平官房長官(当時)談話」について、見直しを含めて有識者が検討するのが望ましいとの認識を表明した。「学者や有識者の研究が行われている。そうした検討を重ねることが望ましい」と述べた。
 河野談話は、自民党の宮沢喜一内閣が細川護煕連立内閣に替わる直前の平成5年8月に発表された。慰安婦の募集に「官憲等が直接これに加担したこともあった」などという表現で、日本の軍や警察による強制連行があったとする内容になっている。安倍晋三首相は9月の自民党総裁選で見直しが必要との認識を示していた。
 また、菅氏は植民地支配と侵略を認めた戦後50年の「村山談話」について「第1次安倍内閣で、歴代内閣の立場を引き継ぐということを表明している。この立場を今後とも引き継いでいきたい」との見解を改めて示した。(12/27産經新聞)

その3
 下村文部科学相は28日午前の閣議後記者会見で、来年度から朝鮮学校に対して高校授業料無償化を適用しない方針を表明した。北朝鮮に圧力を強めることで拉致問題の解決を目指す、安倍政権の外交路線を明確にする狙いがあるとみられる。
 記者会見で下村氏は、同日の閣僚懇談会で、「拉致問題の進展がなく、朝鮮学校は朝鮮総連と密接な関係にあり、教育内容、人事、財政に影響が及んでいるため、(高校授業料無償化の)指定には国民の理解が得られない」と報告し、安倍首相から、「その方向でしっかり進めてもらいたい」と指示があったことを明らかにした。
 文科省は来年1月、民主党政権下での2013年度予算の概算要求に盛り込んだ「朝鮮高級学校」(日本の高校に相当)10校に対する「就学支援金」計約2億円を、政権交代に伴う概算要求のやり直しに合わせて減額要求する。その後、高校無償化法に基づく文科省令を改正して、朝鮮高級学校を不指定とし、10校に不指定処分の決定を文書で通知する。(12/28読売新聞)




小沢昭一・大滝秀治・与謝野晶子

2012年12月29日 | インポート
20121013_152328今年亡くなった二人の名優の言葉。
小沢昭一「だから私たちの世代には『絆』ってのはちょっと怖い言葉なんです。耳にタコで、こりごりしてる。でも若い人たちには初めての新鮮な言葉なんでしょう。いつの間にか意味がすり替わらないように、気をつけなくちゃいけませんよ」「だから今回、『一致協力』とか『絆』なんてことが強調されるのが実はちょっと心配なんであります。いつかまた、あの忌まわしい『一億一心』への逆戻りの道になりゃしないかと、そんな気がするんですね」「第9条は残しておくといいね。あれは今から100年か200年ぐらいたったときに、日本ってそういうことを言っていたのか、ああ、その通りだと褒められると思う。絶対、そう思う」
大滝秀治「ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争…、戦争はずっと続いてます。犠牲になる人の身になって考えてみてください。今の日本人には、その危機感がありません。戦争の悲惨さを知らない日本人の安穏さは危険です。今は昭和初期と時代の雰囲気はかなり似てますよ」
「君死にたまふことなかれ。
旅順の城は滅ぶとも、
滅びずとても、何事ぞ、
君は知らじな、あきびと(商人)の
家のおきてに無かりけり。」与謝野晶子
有名な「君死にたまふことなかれ」の二連にある詩句だが、この泰然とした生活者の感覚こそ国を救うと明治の歌人に学ぶ。『領土問題』の行き着く先を、この後の日本の行く末を私たちは知っている。


惨いジョーク

2012年12月28日 | インポート
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アメリカのジョークは惨い。東日本大震災の津波に対して、
「彼女にふられちゃったけど、日本人なら『すぐに次のが流されてくるよ』って言うよね」
「日本は技術が進んでいるから、海水浴したいときは海辺のほうから来てくれるよ」
このジョークを吐いたのは、ギルバート・ゴットフリード。保険会社「アフラック」のアヒルの声を吹き替えしている奴だ。こんな奴の声をテレビでしょっちゅう聞かされていると思うと胸糞悪い。さすがにジョーク大国アメリカでも、この悪質なジョークに怒りのツイートが集中し謝罪に追い込まれたという。
そのアメリカを牛耳っているのが、アフラックなどの保険会社を含む、ウォール街の金融ビジネスだ。金が金を生む金融工学を屈指して、サブプライムローンなどの不良債権を売りまくり、世界中に毒をまき散らした。破綻した金融会社にアメリカ国民の税金がつぎ込まれウォール街を占拠せよ(99%運動)につながった。今は、中産階級以下をターゲットにクレジットカードを多発して借金づけのアメリカ国民と、1%の大富豪を量産している。オバマ対ロムニーの大統領選挙は、国民健康保険制度、税制など99%か1%のどちらの政策かが争われた。選挙だから99%政策が勝つに決まってるだろうと思うが、そこがどっこい違って接戦になったのだ。
その理由は、金と報道。1%の大富豪のほうが選挙資金は潤沢である。その大富豪がFOXなどの全米ネットワークテレビ局を牛耳り、ティーパーティーなどの極右的な運動を支援する報道を大々的に展開する。
アメリカ国民はオバマを選択したが、ニホン国民はアベを選択した。オバマは、自国の99%を救うためにも、他国から利益を上げることには容赦ない。TPPもオモイヤリもオキナワも手放すつもりはない。アベも同様に、アブない原発、武器輸出に走らないでほしい。




図書かんたんていだん

2012年12月27日 | インポート
2007_05050297小学校の担任のMさんからの便り
今日は市の図書館に見学に行ってきました
子どもたちには
「もしかしたら普通は絶対入ることができない本の基地、書庫に入れるかもしれないよ!」
テンションMAXで図書館へ
司書の方が、
これから書庫に案内しますね
というと、口に手を当てて僕を見つめる子どもの目
かわいい?
その後、読み聞かせ&クイズ大会もしてもらい、図書館を満喫できた一日でした(^^)
こうやって、本来業務でもないのに協力してくれる施設、会社、商店はまだまだたくさんあります
ありがたいなぁ

地域のネットワークを生かした学びは、子どもにとっても教員にとってもワクワク・ドキドキ楽しいものです。
冬休み、Mさんは、図書館を友だちのようにしている子どもたちの姿を想像しながら教室で独り仕事をしているんだろうな。




自由な学びを取り戻すために・「君が代」裁判

2012年12月26日 | インポート
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 卒入学式の「君が代」不起立等で処分された、東京教組の10人の仲間の東京高裁判決(10/25)が出され、Yさんの再雇用取り消し裁判高裁判決(10/18)と併せて報告集会(10/25)が行われました。裁判の傍聴にも報告集会にも多くの参加者が集まり、関心の高さをうかがわせました。
 報告集会では、2つの裁判について、原告からの報告と、弁護団から判決についての詳しい説明がありました。
 Yさんの裁判は、不起立処分の取消と非常勤教員としての地位確認、損害賠償を求めるものでしたが、残念ながら控訴棄却の不当判決でした。昨年3月に戒告処分を裁量権逸脱・濫用として都教委の処分を取り消す判決を出した裁判長でしたが、今年の1月16日に最高裁が戒告処分を容認したことを受けて、これに追随する判決を出しました。
 10人の原告団の控訴審では、最高裁判決で出された反対意見をもとに、戒告を始めいかなる処分も不当であることと、Nさんに対して過去の処分歴を加算することの不当性を強く主張してきました。結果はMさんKさんの減給処分が取り消されたのは成果(勝訴)でしたが、9人の戒告やNさんの減給・停職の部分が棄却される(敗訴)という、不当な分断判決でした。特に問題なのは、減給以上の処分が妥当でないとしているにもかかわらず、Nさんの減給・停職を取り消していないことです。これも1月16日の「10・23通達および校長の職務命令は思想・良心の自由を侵すものでなく合憲、戒告は妥当、減給以上の処分は過去における処分歴を加算されたNを除き違法」という最高裁判決をそのままなぞったものです。法の番人であるはずの裁判所で、政治的な意図が感じられる分断判決が出されたことについては怒りを禁じえません。
 報告集会では「最高裁判決が基準になってしまうので、最高裁判決を変えるために闘わなければならない」と決意が語られ、どちらの裁判も最高裁に上告しています。
 学校に、管理・強制ではなく、自由な学びを取り戻すためにも、求める会裁判は重要です。今後も裁判の動向に関心を持ち、支援・協力するようお願いいたします。
(都庁27階教育庁から見た夕焼けに富士山のシルエット)


フクシマの年越し

2012年12月25日 | インポート

 今、フクシマは、大変なことになっている。原発労働者のツイッターに「鉄骨が滑り落ちた日から約3ヵ月間作業は中断し、SFP内(使用済核燃料プール)の調査から始まり回収詳細計画から日々のモックアップ(模型製作)を経ての無事成功でし。携わった企業や沢山の作業員の人達には、失敗の許されないもの凄いプレッシャーを受けながらの無事成功に"お疲れ様でした"ってオイラは言うでし。」とあった。水素爆発した福島第一原発4号機の建屋にある燃料プールの作業を薄氷を踏む思いで進められているのだろうが、膨大な核燃料を無事回収できることを祈るような気持ちで願うとともに、現地の命がけで働く原発労働者に感謝と激励をおくりたい。

 ところが、原発で働く人から、是非全国皆さんに伝えてほしいという「福島の東電社員が惨いことをされている。」と題するメッセージが届いた。

12hukushima
みなさんにお願いがあります。
この情報をみなさんの力で拡散願います。

本日、今も福島原発で働く東電社員と懇談してきました。
驚愕の事実が分かりました。

東電社員及び家族の補償の打ち切りが決まったそうです。
昨日説明会があったそうです。
説明会は紛糾し、会社からは異議があれば裁判を起こせばいいだろうと言われたそうです。
また、説明会の資料は外部に絶対に公表しないように言われたそうです。
福島原発で働く社員の多くは警戒区域に住まいがありました。
いわば町の人間なのです。
補償の打ち切りの理由は、借り上げ住宅が借りられたのだから
精神的苦痛はないとのことでした。
彼らは住まいを奪われ、家族を失いながらも、あの震災当日に命を削りながら働いた人間達です。
そして、これからの福島原発の収束を支えていく人間でもあります。

10月に家族分については補償すると約束したのは東京電力です。
しかし、2ヵ月もしないで反故にしたのです。
彼らも被災者であることは明白です。
いうなれば被災者への侮辱になるのです。

私の友人は本気で会社を辞めると言っていました。
怒りよりも悲しいと・・・・
何の為に今まで頑張ってきたのか分からないと
自分はまだしも家族まで補償されないことがつらいそうで、離婚をしてなんとか家族だけでも救えないかとも考えていました。
彼らは原発設備のプロです。彼らの尽力なくして原発の収束はありません。
想像してください。やる気もなく、会社に恨みのある人間が原発を扱うことを。
彼らは原発をメルトダウンさせることもできてしまうくらいの知識はあります。

私が恐れていた事態が起きてしまいました。
東京電力に断固抗議します。

また、広野独身寮(通称Jビレッジ寮)を東京電力は仮設住宅並みの設備を整えていると言っています。
うそです。スーパーハウスを安っぽくしたプレハブ寮です。
風呂もシャワーしかありません。トイレは仮設トイレです。車の持ち込みも禁止。
人間が暮らす最低限度しか整っていません。
そこに友人が何十人といます。
今日あった友人は顔つきが依然の顔とはかけ離れていました。

そして皆が命を張った結果がこれかと、なかば頭がおかしくなっています。
東京電力社員で高給与なのは、上の人間だけです。
原発は地方採用の人間(高校卒)がおもです。
30代で400万ほどの年収です。
命を削り、人間的生活ができず、会社の上層部の判断により起きた原発事故で
生活を失しなった人達が、これしかもらえてないのです。

こういった人間が何百人もあの福島原発にいるのです。
彼らが辞めたら、原発の知識も薄い人間が福島原発を収束していくことになります。

改めて、東京電力という会社の暗部を知ったしだいです。

彼らは給与という足かせにより、強制労働させられているといっても過言ではないでしょう

私は今までの投稿で拡散希望など書いたことはありません。
しかし、今回の件については怒りを禁じえません。
お願いです。彼らを救うきっかけになる可能性を信じ拡散願います。
断言します。近い将来このままでは福島原発は最悪の結果が訪れます。
社員を守らない会社に未来はありません。
会社が社員をかえりみず、会社の存続だけを考え、最低責任である補償すら果たさないのであれば、それは破滅を加速するだけです。

もう一度言います。
東京電力は命をかけた人間に、いやなら裁判を起こせと言いました。
これ脅しですよね。

友人はそれでも「頑張る」と言いました。
私は悲しくなりました。
「頑張らなくていいよ」と言いました。
とても切ないです。

たった2年でこれです。あと東電試算でも廃炉までに35年かかります。
どうかよろしくお願いいたします。
みなさんのお力を貸してください。

福島原発で働く人より。

 「これからできることは、最も厳しい世界水準にあわせて設備投資をしてまで再稼働する必要が本当に経済的に合理的なのかを厳しく検証すること。判断をする人が世界水準であることが必要である。」と述べたのは、元国会原発事故調査委員会の野村さん。
 世界水準で判断すれば再稼働が経済的にも不合理であると断言しているとみていいだろう。

総選挙に破れ、改めて国民の皆様の目線で政治のあり方を見直す・・・

2012年12月21日 | インポート
Dcp00802 「私たちは総選挙に破れ、改めて国民の皆様の目線で政治のあり方を見直す機会をいただきました。」などで始まる、政党の政策ビラ。どこの政党かわかります?
 「脱原発」(県内の原発10基すべて、廃炉を実施します)「被災者支援」「スピード感を持った震災・災害復旧」「県土再生」(徹底したモニタリング・除染を加速)「子育て・健康・医療を守る」と具体的な政策が綴られている。
 これは、先の総選挙に先立って「自民党福島県連」が作成した政策ビラ。フクシマで自民党は、こんなこと言っていたんだ。ことばをグチャグチャにして放り投げてしまう政党・選挙の恐ろしさを感じるとともに、ことばにした以上は、やるべきことはやってもらおうじゃないかと思う。このビラをブログで紹介している人は、アメリカ東海岸でピアノ講師をしている女性。彼女は、ビラを紹介した後、こう綴っている

えらい震災と津波に襲われて、そのあとごっつい原発事故が起こって、放射能でめちゃくちゃに汚されて、そんなんがいっぺんに起こってヘトヘトに弱り切ってるのに、思いっきり放っとかれて、ええ加減、生きてるのもアホらしなってきてる人らの手に、こんなパンフレットが渡されたら、ほんで、新聞テレビがあれだけでたらめ垂れ流してたら、そら、もうここにしとこ、って思うのもわかるような気がする。
知らんかった時は、こんな人災を起こした本元に、なんでまた期待するねん?!と、思いっきり首傾げてた。
せやけどな、ぱっくり開いた深い傷に、カラシ塗られたり塩かけられたり、踏んだり蹴ったりで疲弊してる大人の、半分ぐらいしかない背丈の、心配そうに見上げてる子どもらの顔を思い浮かべたら、やっぱり腹の底からムカついてきて、それでももっと考えてえな!と叫びとうなる。


世の中は、景気対策をめぐる安倍、白川の動向に目を奪われ、株価や円安に期待を寄せるが東北の冬はこれからますます厳しくなる。





発達障害:小中学生61万4000人

2012年12月20日 | インポート
 毎日新聞(12/5)によると「普通学級に通う公立小中学生の6.5%に発達障害の可能性があることが5日、文部科学省の調査で分かった。40人学級で1クラスに2~3人が「読む・書く」が苦手、授業に集中できないなどの課題を抱えていることになる。調査対象地域の44都道府県(岩手、宮城、福島の3県を除く)を基に推計すると約61万4000人になる。このうち約4割は特に支援を受けておらず、専門家は『教員の増員などの手当てが必要』と指摘している。」という。通常学級の担任からの回答をもとに文科省がまとめたものだ。記事によると
今年2~3月、学習障害(LD)▽注意欠陥多動性障害(ADHD)▽高機能(知的発達の遅れのない)自閉症--の発達障害の主な3要素について、44都道府県の普通学級に通う計5万3882人を抽出し、担任教諭が回答した。『文章の要点を読み取れない』『簡単な計算ができない』などLDがあり、学習面で著しい困難がある小中学生は4・5%。『教室で離席する』などのADHDが3.1%。『周りの人が困惑することを配慮せず言う』などの高機能自閉症は1.1%。一部はこれらが重複していた。発達障害とみられる児童生徒を学年別に見ると、小学1年が最多で9.8%。成長に伴い障害が改善され、小学4年7.8%▽中学1年4.8%▽中学3年3.2%だった。また、38.6%は『個別指導』などの支援は受けておらず、学校内で支援が必要と判断された児童生徒(18.4%)でも6%が無支援だった。調査に協力した大南英明・全国特別支援教育推進連盟理事長は「医師らで構成される専門家チームの設置や教員の増員などの対策が必要だ」と訴えた。同様の調査は02年にも5県から約4万人を抽出して実施。発達障害の可能性がある子供は今回より0.2ポイント低い6.3%だった。

教員の増員と「発達障害」についての研修が急務である。


なぜ日本銀行は国債を直接引き受けられないか?

2012年12月18日 | インポート

Img_6411 安部自民党総裁が景気対策として日銀に国債を買ってもらうと発言したことで、財政法違反ではないかとの批判を受けたが、「買いオペ」という合法手段によるという趣旨だった。
 「買いオペ」(公開市場操作)とは、日本銀行が市場から債券や手形を買うことで、日銀は日常的に行っている。それに対して、財政法5条違反の「日銀の国債引き受け」は、財務省が国債を発行する際、市場を通さず日銀に直接引き受けてもらい、それによって得られた現金を公共事業に振り向けること。戦争を招いてしまった国家財政の反省からできた法律だ。
 日本が戦争に突入していった原因は、今と同じ「格差と貧困」だった。
 戦前、疲弊した農村を救う公共事業「時局匡救事業」を日本銀行が引き受け公債を発行した。軍事費を調達にもこの手法が使われ、財政支出に歯止めがかからなくなり、物価は数十倍に暴騰し、戦争を招いてしまった。この教訓から、戦後は財政法で日銀が国債を直接引き受けることを禁じたのである。
 「買いオペ」は合法でも、格差と貧困をそのままに、引き出した資金を公共事業につぎ込むだけでは景気も良くならない。戦前の「日本を取り戻す」になってはならない。
 安部新政権誕生が決まり、円安、株価高と幸先のいいスタートに見えるが、小泉政権の失政を繰り返すことだけは御免こうむりたい。景気対策に竹中氏の影がチラつき、義家氏が文科大臣になっては、子どもの貧困の連鎖は断ち切れない。

        (キタキツネ・然別湖畔)


新政権の教育政策

2012年12月17日 | インポート

Photo 自公政権が返り咲いた。どのような教育政策になるか、改めて、自公の政権公約を見てみると、共通している政策は、「大学の9月入学制など大学入試制度の改革」と「教育委員会制度の抜本的見直し」だった。自民党は、高校卒業から9月まで体験活動の必修化、評価・単位化をあげている。これに呼応して田母神俊雄(元航空幕僚長)が「東大の入学が秋になるそうです。高校を卒業後半年間は自衛隊に入れたらいいと思います。」と発言していることを考えるとただ事ではない。自民党が憲法96条(改憲発議2/3→1/2)から改憲を行うと明言している中、徴兵制推進の石原慎太郎、東国原英夫が維新の会から当選したことを考えると徴兵制も政治日程に入ってくる可能性がある。
 教育委員会制度は、自民党が「任命制の教育長を教育委員会の責任者にする」、公明党が「教育委員会の機能強化、学校の裁量の幅を広げ、教員の創意工夫を奨励」とニュアンスがだいぶ違う。
 この他に、自民党は、「学制大改革」「教科書検定基準改善にあわせて近隣諸国条項の見直し」「教師インターンシップの導入」。
 公明党は、「給付型奨学金制度の創設」「全公立中学校に給食導入」「“読み”が困難な子どものためのデイジー教科書無償供与」「公立夜間中学校の設置」と政策の違いが目立つ。
さて、新政権の教育政策がどうなるのか、また文部科学大臣は誰がなるのか注目したい。そして、子どもたちの権利と幸福を第一に考える教育の営みを続けられることを願う。

         (女たちの戦争と平和資料館)


街に出よう、選挙に行こう!

2012年12月15日 | インポート
18 いよいよ明日は、総選挙そして都知事選挙。政党乱立、政策錯綜で迷うが、明日は晴れそう、街に出て、選挙で自分の一票を生かしたい。
 ところで、新聞やテレビの世論調査について、友人から興味深い話を聞いた。
「世論調査」の嘘と真実
「世論調査」は50代以上の年齢層、実質的には60代以上の調査結果である。
その理由は、
1 世論調査の方法は現在どれも同じである。それはコンピュターによるランダムな番号抽出対象者に対する電話での応答である。この方法だと一見、無作為であるようにみえるが、冷静に考えると50代以上に偏ってしまうことが分かる。現在固定電話にでる人物と利用する人物は、自宅にいる人だ。アンケートの対象に携帯電話は存在しない。当然年齢層が高い人達となり、退職者などだ。つまり、かなり年齢層が高い層の「世論調査」なのだ。この結果には若年層の意志や動向は全く反映されないと言っても過言ではない。それをあたかも、「社会全体の動向」」とされて報告され、その報告が逆に、社会に還元され影響を与えて行くことになる。

選挙結果は、高年齢層(50代以上)の「世論調査」に近くなる理由は、
1 選挙投票に行く率は、50代以上が圧倒的で、年齢が若いほど投票に行かないからである。その結果、「世論調査結果」は、投票行動の結果と近くなるわけ。
結論 
 「世論調査」の最初から、若い世代は対象とされず、彼らの意志は全く反映されず、そして、その「結果」にあきれて選挙や社会参加に「無関心」となる。そんな投票の結果として行われる「政治」は、若年層を食い物にして、さらに失業や 就職困難などの現実に落としこませていく。
 その上に、今回はなんと「軍隊」「徴兵」までを声高にする「政治家」達が、復権して、彼らは「軍隊」にも行ったこともなく、行くこともない人達である。
 原発の被害は、今後の社会を背負う若年層にさらに大きな被害を押しつけることになる。これで良いのだろうか!
 だから、若い人達よ!選挙に行こう!投票行動で、何らかの意志表示をして見ようじゃないか!
 「政治」の結果に、被害と大きな影響を受ける若者が選択した結果であれば、それはそれで良いのだと思う。
  少なくとも、今の状態よりは!!




東京のドングリも被曝

2012年12月14日 | インポート
0308117_067 ブログに、東京のドングリからもセシウム検出というコメントがあった。
 福島の子どもたちのためにと、東京で集めて福島に送ったドングリから、セシウム137と134が検出された。検出量は30ベクレルほどで、食べることはないので大丈夫だと思うが気がかりである。これまでのように、子どもたちがドングリでいろいろな造形活動をすることもできなくなるのだろうか。東京も「被曝地」になったことを改めて感じた。というコメントだった。
 先日も大きな地震があったが、福島第一原発の状況は、今も相当深刻で、必至に復旧作業をしている。その作業に従事している労働者の被曝は、空恐ろしい状況であることが、WHOの求めに応じて東京電力出した報告書で明らかになった。(12/1朝日新聞)
 それによると、最高で1万1800ミリシーベルトの甲状腺被曝(ひばく)をした作業員がいた。一般的に甲状腺がんのリスクが増えるとされる100ミリシーベルトを超えた作業員も少なくとも178人。
 近く公表されるWHOの報告書によると、1万ミリシーベルト超は2人、1万~2千が10人、2千~1千が32人、1千~500が50人、500~200が69人、200~100が15人いる。全身の場合1万ミリシーベルト超の被曝は致死的だが、甲状腺局所の被曝線量は影響が少なく、急性症状はほとんど起きない。
 東電によると、最高の1万1800ミリシーベルトの被曝は、30代の東電社員。全身の外部・内部被曝線量も最高の678.8ミリシーベルトだった。健康影響はこれまでみられず、原発以外の部署で働いているという。
 原発労働者の被曝労務災害は、起こるべくして起きているものであり、被曝隠しなど許されざる犯罪も起きている。しかも、原発労働者の多くは、福島県民であり、原発事故により二重の被曝を強いられていることになる。原子力発電によって豊かな生活をしている私たち都市住民の責任は重大だ。
       (パリ地下鉄入り口)



「絆」から「つながり」へ

2012年12月13日 | インポート

20121111_130057
埼玉県の高校教師だった方からの呼びかけを紹介する。

 あなたの時間を少し割きませんか!乾かぬ涙を。

 3.11以後、「絆」という文字が流行語のように溢れました。私はこの情緒的で一方的な言葉が最初から嫌いでした。
 「絆」の語源は飼い主が馬や犬などを繋ぎとめる紐・綱から出たもの。人間が動物を家畜にした瞬間から飼い主は最後まで責任を取らねばならない。「絆を付ける」とは、付ける側の責任の所在があることが意識されている。でもそこから切っても切れぬ深い関係という意味が生まれ、主従関係などの人間関係にも使われるようになった。そもそも「絆」という文字を選んだのは被災者ではない。被災しなかった側の人間が選び、好み使ったのだ。「絆」という情緒的な言葉に溺れ、涙を流し、それで自己充足する危うさが初めからそこには潜んでいた。あの、全てが焼きつくされ流された被災の現場を前にして、被災者にとって必要なものは、今生きて行くために、これから生きて行くための具体的な援助であり長期的な支援だ。短期的な慰めの言葉ではないのだから。もうすぐ二年目になろうとするのに、継続して被災地を見ていると、何も進展せず、むしろ困難が更に拡大さえしている。なぜなのか!
 この秋、被災地は秋祭りを行っていた。ペンペン草が生えている被災市街地のなかを、それでも必死に願いを込めて人々は神輿を担いでいた。そのひたむきな願いに、被災していない私達はどれだけ応えているのだろうかと、思わざるを得なかった。しかし、あの大好きな「絆」を喧伝し、涙を流した人達は、絆の綱の一端をもう放り投げているような感がある。
 他者に流した涙はすぐ乾く。今必要なのは、絆という言葉ではない。乾かぬ涙を自らの心の内に流し続けるための、ささやかな行動だけが必要なのだと思う。3.11を生き抜いた人々の命を絶対に守らねばならない!それが無念にも亡くなった人々の命に対する責任だと私は考えている。その想いで、仮設住宅の高齢者に誕生日の花籠をこれまで贈って来た。これからは更に継続して誕生日の手紙を、より多くの人に贈り続けたい。一人ではない、遠く埼玉県で、被災者にすこしでも寄り添いたいと願っている人々、苦難を少しでも分かち合いたいと考える人々がいることのメッセージを、伝えたいのです。被災者が孤独感に陥り自殺するという、さらなる悲劇をくいとめる力になるからです。
 誰でもが、できることを継続してやって行きませんか!あなたの少しの時間を割きませんか、被災者の姿を想いながら、一緒に手紙を書きませんか!
活動日   毎月偶数月は第1週の木、奇数月は第1週の金曜です。
活動場所  浦和駅東口 パルコ9階 市民活動広場 コムナーレです。
活動時間  午後6時~8時まで作業(手紙、宛名書きなど。)一時間でもかまいません。  宮北会HP
※ 「災害支援ボランティア 宮北会」の会員募集を行います。
 年会費1500円 会報、現地活動などのお知らせなどの情報を提供します。
会員希望の方は、まずは連絡下さい。宮北会メール miyakitakai@gmail.com

 お近くにお住まいの方、こんなささやかな行動に参加してみませんか。全国各地にささやかな行動がある。繋ぎとめる「絆」ではなく、人と人が対等に向き合う繋がりを広げたい。

   (川越・多文化共生・国際交流パレード)


殺さぬよう、生かさぬよう

2012年12月12日 | インポート
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 橋下徹(日本維新の会代表代行)は、その政権公約『骨太2013~2016』に掲げた『最低賃金制の廃止』について、
「働く場を確保しようと思えば、賃金は企業ごとの経営状況に応じて賃金の水準は上下せざるをえない。たとえ最低賃金をある一定の額、少しでも賃金を払ってくれるなら、企業活動に任せて、最低の生活保障は国がきちんと保障する。今は企業に最低賃金というハードルを課して、それを出せない企業とかは、本当ならあと2人も3人も雇えるのに1人しか雇えない、となってしまう。企業活動の中で、出せる賃金、雇える人数をきちんと決めてもらって、できるかぎり多くの雇用を生み出してもらいたい。
 ただ、最低賃金を撤廃したからどれだけ低い賃金になってもいいのか、と言ったらそうではなくて、足りない部分は公が面倒をみていく。何も国民のみなさんに安く働けということではなくて、まず企業が出せる賃金はできる限り出して、雇用も生んでもらう。最低賃金といっても、低すぎたら労働者は来ない。
 たとえ1人、2人を雇うビジネスでもいいから、企業活動を国民の皆さんにやってもらう。ただ、賃金をもらって、あまりにも低すぎて生活できない部分は公が生活を保障してあげる。この二つのミックスでやらないと、社会保障なんかもたない。」
と大阪市役所で記者団に語った新聞記事を目にした。なんとも、橋下らしくない歯切れの悪い弁明だろう。要は、最低賃金制度をなくせば雇用創出できる、生きて行けなければ生活保護がある。と言っているに過ぎないが、その生活保護すら基準を下げようとしているし、水際作戦で保護を断られている。
 この政策、相当、不評のようで前述の言い訳のような発言になったようだ。ネット上では、石原が「あれは、竹中が言い出したんだ」「私はそんなこと言ってない」とすでに責任のなすり合い、泥仕合の様相を呈している。
 維新の会は、最低賃金制度の廃止や解雇規制の緩和の他に、法人税減税で企業の国際競争力強化を目指す、混合診療の解禁などの規制緩和策かかげている。どう見ても、庶民にそっぽを向いているとしか思えない。
      (壱岐 男岳神社 石猿の像)



ラジオのこころ・小沢昭一

2012年12月11日 | インポート
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 10日、小沢昭一さんが亡くなった。日本の芸能をこよなく愛し、掘り起こした小沢さん。猿まわしが今に残るのも彼の功績である。その小沢さんのライフワークといえば、TBSラジオの「小沢昭一の小沢昭一的こころ」。それが、最近、本で出版された。「ラジオのこころ」(文芸春秋)。いやー、実に楽しく読みました、と言うか聞きましたよ。文字にまで話芸がしみ込んで、小沢昭一の口調になって読んでしまうほどであり、文字であるがゆえに、読み返して彼の博識にうなってしまうなど二度楽しめる。
 秋葉原といえば、AKB・メイドカフェ・電気街・ラジオ会館・やっちゃば(青果市場)のスイカ賭博。秋葉が原と呼ばれた火よけ地帯に設けられた火除けの神様、秋葉神社。力石群・軍神広瀬中佐の銅像(杉野を従えた像)があった万世橋、と秋葉原の一話だけでこれだけの話題が満載。
 おっぱいの話では、母乳は血液が変化した理想的な食べ物。川島四郎さん(栄養学)から聞いた、赤ちゃんはハイハイで虫を食べ、大きくなって狩りで肉、獲物のないときは草木の実。老いて、卵や貝、海藻、それぞれその年代にふさわしい食物を摂るようにできている。歯は、野菜用の門歯2本、肉を噛み切る犬歯1本、穀物、豆をすりつぶす臼歯5本、つまり野菜2、肉1、穀物5の割合が理想的。などのうんちくを披露する。缶詰のはじまりはナポレオンや、禅寺の防風保温具だった暖簾(のれん・あたたかすだれ)の話など絶妙。一読をお薦めする。