ウィークリー東京教組(東京教組の機関紙)にプラザというコラム欄がある。このブログでも何回か載せさせていただいた。肩の力を抜いて、組合員に書いていただくコラムとして愛読者が多い。今回は、銀座、金春通りの銭湯の話。
このごろ「金春湯」(こんぱるゆ)に行く。銀座八丁目のバーが犇めく中に水色の「金春湯」の看板が輝いている。番台に神棚がある。この銭湯に入るとほっとする。この名前は江戸時代に「金春座」という舞台がこの前にあったことからつけられたそうだ。300年の歴史ある湯だ。番台のお姉さん(70代の素敵な方)の言うことには「銀座で銭湯といったらうちだけなんだよ。あっちは銭湯じゃないんだ。」と啖呵を切る。あっちというのは銀座にもう一つある「銀座湯」のこと。同じ銀座でも難しいものだ。なんで「金春湯」に行くようになったのかというと、東京電力本社に抗議デモをした後や日比谷公園集会の後、たまらなく暑いから寄るようになった次第。東電本社から歩いて10分。
参議院選挙の後、福島第一原発放射能汚染水垂れ流しが発覚した。レベル3だという。福島から世界中の海に垂れ流され続けるセシウム135やストロンチウム。安倍政権は2020東京オリンピックの誘致に躍起だ。オリンピックまでに4号機の使用済み核燃料が地震などでメルトダウンしないことを願うのみだが、福島第一原発には防波堤すらない。こんな緊張を強いられてまで東京でオリンピックをする意義がどこにあるのだろうか。はやく国民に説明すべきだ。オリンピックが開かれる前に、脱原発を実現すべきだ。アスリートたちや観光客に安心して「銭湯」を楽しんでもらえることを願っている。
この金春通り、江戸時代に能楽金春流の屋敷があり、8月の能楽金春祭りでは路上能が演じられる。今、その屋敷はないが、数年前、運動会の打ち上げで職場の仲間と金春湯で汗を流し、ショーレストラン「笑座こんぱる」でエンターテイメントと飲食を楽しんだ。忘年会としてもおすすめのコースだ。
(エゾノコンギク)