昨年の流行語といえば、年末に盛んに報道されたのでいくつか頭に思い浮かぶのではないでしょうか。しかし本当に皆が口にするほどの流行だったのか少し疑問なものも多いです。くだらない本当に一時の流行で終わってしまいそうなものや流行語で終わらせないで真剣に社会問題として取り組んでよ、と思うものなどなど。つまり結局は、ちょっと興味をもってしまうのが流行語なのです。
ところで、流行「語」ではないかもしれないけれど、最近よく目にするなあというのが「×」です。大概は「かける」と読ませ、2つの異色の組み合わせによって付加価値を生み出しているよ、という場合に使っているようです。確かに2つのものを「+」と並べるより相乗効果がありそうな表現です。
他の流行語と同じようにあっという間に浪費されている感があって、ただ単純に2つのものを並べてるだけでは?とか、ただの2人の人の対談だよ、とかツッコミを入れたくなる場合も増えてきています。
そこで本当に付加価値を生み出していた「×」を考えてみました。
「アニメ映画×クラウドファンディング」。昨年このブログでも紹介した「この世界の片隅に」が大ヒットしました。正月の興行では噂通りの立ち見。出来も素晴らしい。大手企業やスポンサーに頼らない制作方法だからこその製作時間のかけ方、表現方法ができるのかもしれません。クールジャパンの新しい可能性ではないでしょうか。
「本格イタリア×お茶漬け」。いや、これは近所のイタリア料理のマスターが趣味で 作ってくれた料理です。本格派だけにとてもいい出汁の旨みでしたねえ。でも最近の料理は自由な発想でおいしいものが増えたなと思います。「鍋×○○」などもバリエーションが多いですね。
「平和憲法×学校教育」。これは真剣に大事にしたいです。しかし現在は、因数分解のような難しさもあるなあ。
逆に、「×」は1より小さい数だと、元の数より減じてしまいます。
「オリンピック×コイケ」とか「オキナワ×オスプレイ」とか、そんな風にならないでほしいなあと思のです。さらに、お互いに1より小さいとさらに相乗効果で価値を減じます。「トランプ×アベ」。心配です。