昨年、東京都で7名の教員(正規4名、育休代替1名、時間講師1名、再雇用1名)が教員免許の更新ができずに、「失職」「任用取り消し」になった。授業を受けていた児童・生徒及びその保護者にとって大きな衝撃となったばかりでなく、勤務校も後の対応に大変だった。失職者が続発したことは「教員免許更新制」は、安倍前政権が教育基本法の改悪とともに強行したものだが、今や学校・教員・子どもにとって全く役に立たない「教員いじめ」に他ならないことが明らかになった。詳しくは、東京教組のホームページをご覧ください。
東京教組のアンケートに寄せられた、教員の声を紹介する。
〇同僚が今年失職となってしまいました。優秀な人なのに本当に残念です。受講したのに手続きを知らなかったからです。私も知りませんでした。1年早めに受けていた私は手続きできたけれど、とてもつらいです。
〇家の事情で、1年目の講習を受けられなくなり、2年目の夏に全て、受けた。他の仕事もあるので、夏にゆっくりできず、2学期は体調を取り戻せないまま。講習自体は楽しかったが、こんなに強制されるのは、おかしい。
〇受講の申し込みもなかなか決まらず大変でしたし、都庁に手続きに行っても待たされ無駄な時間を使ったと思います。研修は必要に応じて、自分で決めて受けるものだと思います。 〇全く意味のない制度にただ従わなければならないことに、怒りを感じています。一方的な免許制度の改悪は、「だまされた」気分を強くしました。永久ライセンスとして取得したものを、こんなやり方で失うのは、本当に法的にもおかしくないのでしょうか?研修のために夏休みも休養できませんでした。これで本当に日本の教育は良くなるのでしょうか?
〇32000円もかけて受けても、それほど役立つことはなかった。1日も早くこの更新制度はやめてほしい。私立の中には学校が出してくれると聞いた。いろいろな人と知り合いになったというだけであった。また大学も講座を減らしているのでそれに申し込むだけでも大変だった。大学ではなく教育委員会等でやってほしいと思う。講座の情報等も不親切であった。
〇時間と費用のムダ。10年ごとにリフレッシュ休暇(1年?)を与え大学に戻すなり、何なりすればよいのに…。「多忙感」の解消が先だと思う…。
〇免許取得時は、10年という規定はなく、一方的に変更、有料にての更新を義務付けるとはサギと言えるのではないか。教員の質を高めたいのであれば、余分な仕事をなくし、本来の教育活動に必要な時間を保障すべき。時間もお金もうばわないで。
〇大学に予約を入れることが本当に大変で、教科によっては30分もしないうちに予約が終わっていた。せめてこの予約の方法なども何とかなれば…。でも、この費用を払ってまで、本当に受けるべきだったのでしょうか…?
〇手続き(受講後の)をもっと簡単にできるようにすれば、失効などないと思います(現場の事務室に提出など)。また、管理職などから本人に免許更新の知らせをしていただければ、知らないままということはなくなると思います。
〇免許更新講習に3万2千円かかり、その他住民票等にもお金がかかりました。体にもサイフにも負担が大きいです。
〇早く、廃止してほしい。廃止が無理なら、せめて神奈川県のように、更新手続きは学校(副校長)を通して行うようにしてほしい。そうすれば、失職防止になる。
(ジャノメエリカ)