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toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「こちら空港警察」 中山七里

2023年12月22日 | 読書日記
成田空港が舞台の連作短編集。最後だけ2編で一つの物語になっていている。

成田空港だけを管轄とする成田国際空港警察署の新任署長として仁志村が赴任するところから物語が始まる。
遣り手の仁志村が上昇志向だと言う理由だけで空港の職員たちが毛嫌いするのが不自然だけど、誤解されていたのが徐々に慕われるようになるという展開の伏線なのかな?

4つの物語で構成されているけれど、第2話の「ATB(エアーターンバック)」と最終話の二つは、リアリティが無さ過ぎ。
第2話は塁淵の行動とその動機があまりに不自然だし、最終話は伊庭が最後まで馬鹿すぎるし犯人達の行動がご都合主義になっている。
そうは言っても、この2つの話を含めてすべての話で仁志村の活躍とストーリ展開が素晴らしく、新しいヒーローの登場を思わせる。
是非、空港を舞台にした続編とともに、空港から別の部署に異動しての続編をお願いしたい。

腰巻に「最も狡猾な警察署長」と有るけれど狡猾と言うより緻密な感じだし、「どんでん返しの帝王が贈る・・」と書かれているけれど、本作にはどんでん返しは無い。






2023.11.14
KADOKAWA

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