◆この世と調子を合わせてはいけません。(ローマ一二・二)
もしクリスチャンが、この世と妥協しながら救われるとすれば、少なくとも火の中をくぐってきた者のようにして救われる。そのような危ない救いは、望ましいものではなく、恐れなければならないものである。友よ。あなたは絶望の死の床の暗やみからこの世を離れて天国に入りたいのか。それならこの世と調子を合わせて、拝金主義者の中に入れ。キリストの辱しめを身に負い、宿営の外に出て行くことを拒絶せよ。
しかしあなたは、上に天国をもつとともに、この地上においても天国をもちたいと願うか。すべての聖徒と共に、愛の広さ、長さ、高さ、探さがどれほどであるかを理解し、人知をはるかに越えたキリストの愛を知りたいと思うか。主の喜びの中に豊かに受け入れられたいと思うか。では、拝金主義者の間から出て行き、彼らと分離せよ。汚れたものに触れてはならない。
あなたは、信仰の十分な確信に到達したいと願うか。罪人と親しく交わっている限り、それは不可能である。熱烈な愛に燃えたいか。あなたの愛は、未信者の社会の湿った空気にしめらされるであろう。あなたは偉大なクリスチャンになることはできない。恵みの幼児になることはできるかもしれないが、キリスト・イエスにあって決して完全な人になることはできない。あなたがこの世の実業家の処世訓や方法をまねている限りはできないことである。
天国の相続人が、地獄の相続人と親交をもっているのはよくない。小さな矛盾でも危険である。小さなとげがやがて大きな腫れものを生じさせ、小さなしみが立派な服をだいなしにし、些細な軽薄さや悪ふざけが、信仰から多くの喜びを奪うようになる。
罪から少ししか離れていない信仰告白者たちよ。あなたはこの世と調子を合わせることにより、どれほどの損害を受けているかを知らない。それはあなたの力のもとを断ち、そのためにあなたは走るべき時に、はって行かなければならない。クリスチャンになろうとするなら、あなた自身の慰めのため、あなたが恵みに成長するため、旗色を鮮明にしたクリスチャンになれ。