この冬の寒さ

   日本付近の寒さが厳しい理由はシベリア高気圧の位置が例年よりも東に偏っているからである。例年はその高気圧はロシアのバイカル湖付近にあるが、最近の天気図を見れば判る通り、高気圧は中国東北地区やその北にあり、それゆえに北極直通の寒気がシベリア東部、中国東北地区、朝鮮半島、日本にストレートに来ているから、特に寒いわけである。

　　寒冷高気圧の東への偏りは、上空のジェット気流の南北蛇行の位置が例年よりも東にずれているからである。南アメリカ太平洋側の海水温が下がり、太平洋西部では高くなるラ・ニーニャ現象が影響していると言われているが、詳しくは未解明の事も多い。何かのきっかけで、ジェット気流の位置がずれたら、寒冷高気圧の位置も変わり、日本付近の寒さはやわらぎ、その代り、ほかのどこかが寒くなるわけである。

　　１月２５日には日本付近を低気圧が通り、東京は雨が降るという予報が出ているが、それがジェット気流の位置が変わるきっかけになるだろうか。なれば以後の寒さはやわらぐが、ならなければ２月も寒さは続くわけである。今の気象科学では、その明確な予測は不可能である。

　　肉、魚、ヴィーガンの人は豆腐や納豆と、タンパク質と、また、鉄分の多いホウレン草や小松菜、パセリの緑の葉物野菜を多く食べ、寒さ対策をしっかりして下さい。あと、味噌やショウガとか。大体、各国にある伝統食品と、季節の野菜や果物を食べていれば、免疫力も付き、病気にもならないわけです。

粗雑な中台戦争予測

    暮れにＮＨＫスペシャルで中国軍の台湾侵攻想定の模様が放送されていた。何分、台湾周辺で中国軍と台湾・アメリカ軍が激しい戦闘を行ない、沖縄県も巻き込まれ、双方に甚大な被害が出て「勝者も敗者もない状態になる」とか。おかしな点が二つある。

　　一つは介護問題。すでに中国は高齢者の要介護が増えている。数年後には莫大な人数になり、介護士を大量に作らなければならない。一方、戦争は自動的に大量の身障者を作るから、更に大量の介護士を必要とするようになる。台湾併合できても、中国は国家として成り立たなくなる。最初から見えている。そのようなことをあえて中国政治家と軍はするだろうか。彼らもバカではない。

　　もう一つは軍事バランス。中国が対峙しているのは台湾だけではない。南シナ海の西沙・南沙群島ではベトナム、南西ではインド、西はイスラム独立運動と対峙している。台湾に大量の軍を投入すれば、それらの防衛も手薄になり、場合によっては攻め込まれ、大変な事になりかねない。この面からも中国の政治家と軍人は台湾侵攻するだろうか。

　　以上二つを報道していない。素人以下の粗雑な内容。国際問題を知らない人たちの不安をあおるだけ。戦争予測も多面的に見ないとできないが、それをしていない。以前はＮＨＫスペシャルで中国の高齢化福祉問題も放送されていたのも覚えている。ならば、担当者は違っても、なおさらおかしい。

　　不安をあおるような番組はやめてもらいたい。

年賀