トシコロのありのままの暮らし


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資本家搾取と国家搾取が二重になった例のアヘン戦争

2016-10-27 15:51:40 | 日記
   いくらでも例がある。その中で、歴史を見て僕が一番印象的な事件は、1840年過ぎのイギリスが起こしたアヘン戦争である。貿易不均衡を是正するため、イギリスはインドで取れたアヘンを清帝国=中国に売りつけ、当然ながら拒否した清に対して、当時の最新鋭の軍艦を派遣して、戦争を起こした事件である。中国人ではない僕が述べる事は限界があるが、当時はまだ人道主義や世界平和の観念のない時代だったとは言え、イギリスの行為は許されないわけだし、資本主義と国家の両搾取が結びついた典型例である。戦争後、安いアヘンを吸引させられて、脳が犯され、人生が狂った多くの中国の人たちの苦悩はいかなるものやら。又、戦争で他界された多くの中国人は勿論、少数だったかもしれないが、やはり、他界されたイギリス兵たちの事も。その歴史を思うと、僕は嘆かざるを得ない。我嘆阿片戦争。


  ただし、その根の根も、お金というよりも、物欲に目が暗んだ当時のイギリスの資本家や貴族たちの愚かさということになる。そして、そのような戦争の性格はその前後の戦争の問題にも共通するわけである。アヘン絡みの戦争はもう起きないだろうが、人類は物欲の次元を超えて、例えば、芸術などの文化活動とか、創作や社会活動などの欲望に振り替えていかない限りは、戦争はまた繰り返されるのではないだろうか。