なよよかに夢二のをみな月見草
(なよよかにゆめじのおみなつきみそう)
そらまめとあだ名されけり田舎つ子
(そらまめとあだなされけりいなかっこ)
小学校の時、そんな女の子がいました。
もちろん愛称でした。
ツィッターの「そらまめ」の季題で詠んだ句です。
投稿句有難うございました。
雨止みて雲間についと夏の月 よしさん
5月21日~31日の、ツィッターでつぶやいた句をまとめました。
(一部省略、一部推敲)
小満の日の輪人の輪結ぶごと 小満の雲隠れにし日の輪かな
疎まれてやがて美し毛虫かな やがて来る発つ日狭庭の毛虫かな
シンデレラになる日を待ちて毛虫の日 庶民皆毛虫でありき戦後かな
空豆や鬱といふ字の難しく 空豆ややがて福なす豆ならん
故郷の日野の山麓麦を刈る 故郷の景変わりけり麦を刈る
麦刈りて秘めし出会いの露わかな 風の道辿れば咲けり山法師
口づけの味忘れけり苺食む 寂し夜の口つく『いちご白書』かな
四畳半一間の恋や苺の日 水槽の鮑や明日の身も知れず
片恋や鮑つまみの独り酒酌 相方の無き身の悲し鮑かな
枇杷食みて常者必衰思ひけり 夏宴お鉢回りて隠し芸
故郷の歌懐かしや虞美人草 なよよかに夢二のをみな月見草
葉に包む小昼の楽し朴の花 鄙びたる郷の温泉朴の花
育ちしは越前湯尾(ゆのお)朴の花 抱き初めし彼の黒髪や晶子の忌
女心の未だに不思議晶子の忌 数多なる友の想ひ出さつき咲く
光秀の築きし城下青嵐 光秀の眠れる里や青嵐
青嵐過ぎて清しき鳥の声 恋ひ渡るさつきの絞り模様かな
蕗摘みの残り香指の黒ずみて 蕗煮るや郷の香りの隠し味
五月闇里の灯りのふんはりと