16日、ようやく雨が上がった。溜池と水路の状態が気になって刈り払い作業をする前に確認に出かける。二坪ほどの溜池の頭上に新しいモリアオガエルの卵塊があった。すでに盛期は過ぎているがポチポチと産卵が見られる。
この場所は三年前までは単なる湿った草地だったところだ。地表の排水を兼ねて溜池を掘ったのだが、渇水期もなんとか枯れないで経過している。水中は、といえばオタマジャクシやヤゴは当然生息しているが、マツモムシ、アメンボも見られる。藻にはマキガイが着いている。
右巻きなのか左巻きなのか確認してないからサカマキガイかモノアライガイか言いようがないけど、色合いからはサカマキガイかなあ、というところだ。溜池と言うより水溜りといったほうが馴染む大きさの水辺であるが、溜まっているだけで生息する生物が増えるのは少々嬉しい。
そういえば、拠点小屋にある45リットルのペール缶に、この五日間の雨水が溜まっていたのだが、その中に体長3mm弱のオタマジャクシが多数群れていた。卵は見ていないから胎生のカエルでもいるのかどうか、そんなカエルは生息していないと思うが不可解な現象だ。
今日も暮れ行く 尾張の土俵
手入れ終わるは 暮れ六回 ハア コリャコリャ 弥生姐さん
捏造なりと 上等ことば
自分に喉輪 せにゃいいが ハア コリャコリャ トロル
張り手なら 相撲界とか
住もうかいとか やっといい 道程
出る者も投ずる者もゴマメなり次の選挙の政局開始 不安
当落は風評次第立候補煩悩次第 賛党蚊
まつりごとフニャでそうろう参陰戦 登仙
天候が不安定で、陽射しが回復かと思うと雨が風と共に舞って来る。フイールドには出かけれないが室内だけでは気が滅入るので、少しの晴れ間を盗んで家の周りの草取りをした。
ローズマリーの株もとの草をとっていたら瘤の様なものに気がついた。よくよく見れば蝉の抜け殻だった。小振りで全身泥まみれの空蝉だ。それだけでニイニイゼミの抜け殻と理解できた。フイールドでも見かけるが、地上部一尺程度のところで羽化していることが多い。
庭の空蝉もほとんどその高さ以下のところで群がって羽化している。ローズマリーは列植してあるのに、どういう訳か一本の樹だけが羽化に利用されていた。他の樹には1個体も見出せなかった。広い庭でも無いし土壌の状態も同じなので怪訝に思えたが、推定では直ぐ横に三つ葉アケビの株があり、恐らくこの根から養分を摂っていたのだろう。
何年か前には東側のリンゴの幹で見出したことがあったが、今年は一匹も付いていない。リンゴの根よりアケビの根のほうが樹液を吸い易いのだろうか…。
『湧き上がる夏雲のごと新緑の木々は膨れて山体を産む』
『今日の日は日の本一の暑さなり木陰に居りて汗噴きやまぬ』
『葛蔓は夏日に盛ん逞しく幼木覆い天へと伸びる』
『草を刈る服に絡まる蔓草はママコノシリヌグイとか申す』
牛呵る声に鴫たつゆふべかな 支考
牛埋ける声に怒号の夕べかな
牛埋ける声は嗚咽の青野原
牛部やに蚊の声暗き残暑かな 芭蕉
牛小屋に蚊の声空し土饅頭
牛小屋に幻影を追い月に立つ
蛸壺やはかなき夢を夏の月 芭蕉
蛸占いはかなき夢はどいつかな
蛸占いはかなき夢を待つはツキ
トレイルの急斜面が雨水で浸食され歩き難くなってきた。道普請が必要だと思いながら土木系はいつも後回しにしてきた。しかし、何時までも放置できないので下側から間伐材を埋め込んで侵食防止を図り、平坦な路面に戻す作業を行う。
トレイルに「水が集中する傾向が顕著」なんて事は、林床の状態ひいては周囲の環境悪化の証左でもあるが、とりあえずは対照療法だ。
予想していた通り、雨後で高温多湿、日陰の環境だから藪蚊の襲来が半端でなかった。蚊取り線香の両端に火を点けて、電気蚊取りも身に着けての作業だが全く数は減らない。思い余ってチェーンソーをアイドリング状態で稼動させ排気ガスを作業場所の方向に向けて作業を行う。これは効果が有ったが、作業が終わる頃は軽い頭痛がおきてしまった。当たり前である。
残りは7月の例会日に会友総出で埋設することにした。作業を始める前、シマヘビに遭遇したのだが1メートルを超える立派なシマヘビだった。蛇類に遭遇するのは珍しくは無いのだが、大半が逃げ去ってしまい写真を撮らせてくれない。慌てないのはマムシくらいだ。
今回は、草むらに頭部を入れて静止してくれたので一部だけだが撮影できた。全身を撮るには捕獲しなければならないが、一人で尻尾か頭部を持っての撮影は毒蛇ではないけど願い下げである。