昨年に侵入竹を除伐した斜面は、まだむき出しの地表面に近いが、様々な芽生えが見出されるから徘徊していても楽しい。
近くの栗の木から落ちた実は既に一尺程度の幹を伸ばしていた。カラスザンショウ、タラノキ、クサギ、ヌルデなどの先駆的樹種はいたる所に芽生えが見られる。
スミレ、百合などの植物も目に付いた。土壌の状態が良好でないのは容易に理解できるが生命体とは脆弱だけれど逞しい一面ものぞかせる。
その中に、ひと際白い物が目に付いたのだが、良く見たら小鳥の卵殻だった。短径が10mm足らずで半分しかなかったが、親鳥が棄てたものだろう。頭上の木に巣などあろうはずも無いし、親鳥は巣の下に落とすような危険な事はしない。
ともかく小生の感知できないところでも世代の更新が進んでいる。歯車が回り始めた実感が湧き嬉しくもあるが、自分の身に置き換えれば「寂しくもあり」というところか。