トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

河床安定化作業 15日目(玉石詰め)

2024-04-04 | 今日は真面目に

 この日の作業は「玉石運び」と決めていたので荷運びは軽く、唐箕と飲料水・カメラだけで済んだ。一日で済ませたかった作業なのだが大きめの玉石を敷き詰め、中くらいの玉石を集め、握りこぶし大の石で表面を覆うまでには至らなかった。河床の砂礫だけで埋めれば上部に堆積したのを崩せば事足りるけれど、それでは増水時の段々を落ちる水流で洗堀され底抜けし、全ては流亡・台無しになってしまう。保全のためにはリスクを少なくする手間暇も必要になる。取水継続できる河床を維持し送水を滞らせなければ隣り沢の生態系は保たれるし送水不可能となれば環境は激変してしまい、単なる谷合に戻ってしまうのだ。

       譬如為山、未成一簣、止吾止也、譬如平地、雖覆一簣、進吾往也

 この日の作業は河原にしゃがんで、跪いて両手で玉石を唐箕に入れて運ぶ事の繰り返しだったのだが上掲の一節が思い起こされた。まあ、唐箕を使う作業だけでなく全ての活動に言える事なれど、やはり語句の一節と作業が響き合うとより一層実感する。この日の道具運搬は身軽だったものの玉石運びは膝・腰、肩に優しくは無い。まあ、姥捨て山で優しくしてくれるのはトンボやカエルくらいなのであるけれど承知の上とは申せ、抹茶と桜餅など切株の上に出てくると嬉しい。今のところ魔法瓶のほうじ茶とミカンが一服の相手なのだ。深夜になるとヒソヒソ話を始める両ひざのためにこの日は気持ちだけ早上がりした。頑張ったところでワッパカにはならず全てはわが身の一進一退に掛かっているし膝が萎えても腰が萎えても意志が萎えてもそこで終わる。さざれ石の巌となるまでとは到底いかない。


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