トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ヨトウムシの糞と成り果てぬ・・・

2023-09-20 | 小人閑居して憮然

 環境植生の一種として試行導入してみたミズアオイだったが「大好物で食害されやすい」と言われていたオンブバッタではなくヨトウムシの食害が酷かった。1回目は葉柄を残して食べ尽くされたのだが葉柄の中にも食べ進み結局は全滅した。それでも再生して8月末には青々と小振りな姿での再生ではあったものの囲いの中は新葉で埋まったのだった。「これなら開花まで育つかも知れない…」と「まだ見ぬ花の数算用」したのが運の尽き、その後、あれよあれよと再びヨトウムシに食害されて遂に写真のような枯田圃となったのである。

 さすがに夜盗虫と言われるだけあって食害のスピードは速い。最近は夜陰に紛れて果樹園や農作物を大量に荒らす二本足の夜盗虫も大量発生しているようなのだが「一年一作」を棒に振るような行為を行う虫には何としても殺虫剤が必要であろう。取材への受け答えが優しすぎる。さて囲いの中のミズアオイには防除の算段も考えたものの殺虫剤を散布するのはフィールドの理念に反するし「花を見る」のは余禄であって目的でも無いと思いなおし成されるがままに終わったのであった。既に九月の後半に入ったし株元を観察しても新たな再生の兆しは無理だろうと思えた被害のひどさだった。採種した母池の兄弟はこんな被害を受ける事も無く開花していたので「この差は何だ!」と考えたところで判るはずも無い。

 ヨトウムシなど母池周辺の環境にも普通に生息している種であるから本当に理由は分からないままシーズンは消えたのである。写真右下の緑はコナギなのだがコナギは食害を受けず育っている。S先生にお話ししたところ「だからコナギは大発生するのですね…」との感想だった。この環境を設えた当時、何年もコナギの大繁殖で抜去除草に労を費やしたのだが現在、抜去除草し続けているイネ科の繁殖種に比べれば労も容姿もかわいかったなあ。まあ、負け惜しみながら今回のヨトウムシの糞は田圃を肥やす材料になった事だろうて。

    

 


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