トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のとんぼ「半月後の二回目」

2018-08-26 | 小父のお隣さん
 日々定例の水見回り、上の池で今季2回目となるコシアキトンボを視認した。飛翔体を探したがおらず、この一匹だけの様であった。
 池の周囲で止まってくれれば大きめのサイズで撮影出来るのだが、初回も今回も水面の上なので接近できない。それでもコシアキトンボだとは分かるサイズだ。

 今季2回目の視認となると、初回初観測時、Sさんは三匹見ているので産卵体がいて来期の発生につながれば定着の可能性が高くなる。勿論、邯鄲の夢である事は承知の上の絵空事であるけれど、もう絵空事と耄碌の境界が無い現実では極楽とんぼうに近い。

 「とんぼ」の「とん」は「とんだ・とんと」の意かどうか知らないけれど「とんぼ」は「とんぼう」の変化との記載もあるから、ここは勝手に解釈している。となれば「ぼう」は「棒」で良いだろう。小生の「ごくらくとんぼう」は極楽頓坊…。禿げである。

さらしえごで冷菓?

2018-08-26 | 何よりの楽しみ
 ダブル台風の影響で雪隠詰め継続中、イベント用の玩具を作る気にもならず久しぶりに郷土の一品に手を出してみた。伝統的な酢味噌や辛子醤油では芸もないから冷菓風に遊んでみる事にした。

 材料は姉が新潟の海岸で採集しゴミを取り除き乾燥させたえごのりである。調理する時はいつもソフトボール大を用意するけれど、色彩が異なるのは晒し具合や乾燥の条件に由る。晒しが長くて乾燥回数が増えれば白くなるけれど風味が薄くなる。小生は自分の口に入れるだけであるから色合いは気にはしない。
 しかしながら今回は「冷菓風」に作りたかったから粉末緑茶とシナモンを加えてみた。

 鍋底の厚い圧力鍋を使い弱火で焦げ付きを防ぎつつ溶解していく。姉から「30分か1時間程度加熱すればきめ細かく出来上がる」と言われていても根気がないから適当な状態で火を止める。完全溶解しなくても気にはしない。
 粉末緑茶を入れ緑色を出そうと思うと量は多くなる。エゴノリ本来の色が薄れ緑色が分かる様になるまで粉末緑茶を入れたら食味に茶葉の苦味が出た。小生、フキノトウにしろアケビの新芽にしろ苦みは好みであるから、これも気にならない。シナモンを加えた事で茶葉の香りよりシナモンの香りが勝ったが、これは意図通りだ。

 溶解液を密閉容器に入れ水道水で粗熱をとってから冷蔵庫で一晩冷やし固めた。蓋を取るとシナモンの香りが立ち昇ってきた。切り分けた断面を見ると二層となっており、上部は上澄みの綺麗なゼラチン質、下層は未溶解の小さな繊維が混じる。当然、この二層の舌触りは異なるけれど、これも気にしない。

 冷菓風と言う事で黄粉を使い試食する。あの信玄餅風なイメージを抱いたのであるが餅より水分量が多いとはいえパサつき喉越しが悪い。やはり伝統的な酢味噌や辛子醤油が無難であった。
 それでもここで凹んではお爺が廃るというもの、黒砂糖で糖蜜を作って再試食したらこちらの方が食べやすい。これは別に試食しなくても判り切った事だった。かくして家にいる暇つぶしの即興は終わったのである。
 残りの分は酢味噌、辛子醤油、マヨネーズ、濃縮麺つゆなどで食するが数日間は「晒しエゴばっかりスイーツ」の日々だ…。

 「さらしえご」は主に日本海沿岸で食される海藻であるが、郷里では冠婚葬祭には定番の一品として出されるほどで、澄まし汁に固めていない豆腐を入れた「おぼろ豆腐」だったかの汁物も定番であったように思い出した。
 これから発生し食卓を飾る「アマンダレ」というキノコも美味くも懐かしい郷里の一品である。しかし全ては時間に晒され朧の彼方へと消えつつある。