「街の工事現場で昔の陶片などを探すのが好きだった」「ある日、土の中からローマ時代の形見のような"小さな黄金の手"を見つけたい」
そういうところにシンパシーを感じるクートラス。パリの有名画廊の所属画家となりながら自分の芸術を貫くために契約を破棄し、経済的に困窮しながらも制作をつづけた画家。「生活のために絵を売ることで、一番大切なものを汚してしまうような気がしてね」 そんな画家の作品には素朴ながらも内なる光を宿して観る者を引き付ける力がそなわっています。「民俗芸術があんなに美しいのは、芸術なんて学ばなかった人間たちが、美しいものへの「愛」だけで創りだしているからだと思う」 デッサンとか絵画技術とか、学んで得られるものをかなぐり捨てて、本当に絵を描くことの純粋な情熱、愛だけで創られた作品群に魅了されて止まない展覧会でした。是非後期展も観に行こうと思います。
全く及びませんが、クートラス風「聖母?子像」
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