兵庫県立美術館で開催されているパウル・クレー「だれにもないしょ。」展に行ってきました。
クレーの特別クラス=売り絵ではない自分のための絵40点を含む展覧会というのに興味をそそられないわけがありません。小品が多いもののなかなか見ごたえのある展示でした。
なかでも天使シリーズはお気に入りなのですがこの絵のタイトルの付け方のセンスが素晴らしい。原題はモア・バード。「天使を描いたつもりだったけどよく見たらむしろ鳥じゃん」というクレーの心のつぶやきをタイトルにしたようで、このタイトルの訳者のセンスに喝采を送りたいです。
気に入ったのでこのブログのサブタイトルにしてしまいます。
去年この実で染めて失敗したり、ジャムにして食べたりしたのですが、「草木染染料植物図鑑」によるとウワミズザクラの幹で赤く染められるらしいので今年は幹で染めてみようと思って染めてみたところ、全く違う色になりました(銅媒染)。
この染材は季節によって色が変わるという記述があったので、こんなものなのかと思っていたところ、この図鑑のウワミズザクラの写真を改めてよく見てみると「葉の形が違う!」これはウワミズザクラではないのではないか。確かめるために植物園に行ってみると、
葉がない。落葉樹だ。この謎の木は常緑樹。全く違う種類ということが判明。一年以上ウワミズザクラと信じ込んでいたのに。それから数日間この木はいったい何なのか、何の実を食べていたのか判明しないままモヤモヤしてすごしていましたが、ようやく正体が判明。「シャシャンボ(小小坊)」という木で
幹の樹皮の具合が特徴的で決め手でした。「甘酸っぱい黒い実」というワードで画像検索して片っ端から見ていく(疲れました)という方法で、見つけたときは興奮して寝付けませんでした。和製ブルーベリーともいわれておりブルーベリーはこれを改良したものらしいです。ビタミンA、Cが豊富で中国では強壮強精、不老長寿の効があり「草木の王」といわれ、鳥草樹(サシブ)という古名で神聖な木とされているということです。
いやぁ普通に食べられる実でよかったです。
とりあえずシロップ漬けにしてみました。そのうちまたジャムもつくります。