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今日の筆洗

2016年07月26日 | Weblog

 タカラトミーのゲーム玩具、「黒ひげ危機一発」の発売は一九七五年というから四十年を超えるロングセラーである▼樽(たる)に開いた二十四個の穴に剣を一本ずつ刺していく。一個だけ当たりの穴があり、そこを刺し、樽の黒ヒゲを飛び上がらせた者が負けとなる▼一種の「ロシアンルーレット」とは物騒なたとえか。弾丸を一発だけ装填(そうてん)しルーレットのようにシリンダーを回転させた後、自分に向かって撃つ。運が良ければとは、あまりにも愚かな肝試しである▼そのルーレットの名の付いたロシアは今回肝を冷やしたはずである。国際オリンピック委員会(IOC)は国ぐるみでのドーピング隠しが発覚したロシアに対し、条件付きでリオ五輪への参加を認める判断を下した。世界反ドーピング機関はロシア全選手の締め出しを提言していたが、穏当なところで落ち着かせたか。クリーンな選手には出場の道が残された▼IOCの決定に生ぬるいとの批判もある。命拾いしたとはいえ、ロシアはそれこそ「国ぐるみ」でドーピング対策に取り組む必要があるのは当然のことである▼運が良ければ、ドーピングは発覚しないという「ロシアンルーレット」とは完全に手を切らねばなるまい。今回は発射されなかった。それでも次は分からない。続けていれば、その不名誉な弾丸はいつか必ず発射される。それで、泣くのは国民である。


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