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今日の筆洗

2023年01月20日 | Weblog
手元にない株を借りて売ることを空売りという▼下げ相場で儲(もう)ける手法。売却後、さらに安くなってから株を買い戻し所有者に返せば、売買の差益が懐に入る。債券、通貨でも行われる▼投資家ジョージ・ソロス氏は約三十年前、英ポンドを空売りし十億ドル儲けたと伝えられる。当時の欧州の為替市場は、変動を一定範囲にすべく各国が介入する制度。経済不振の英国の通貨は当局の意向で不合理に高く、持続しないと氏は狙いをつけた。英金融当局は買い支えられず、暴落した▼投機筋の日本国債の空売り攻勢はいったん沈静化したようだ。日銀が昨年暮れに続き、金融政策を修正し国債価格が下がるとの見込みで売りが続いたが、先の発表で政策変更はなかった▼市場で国債を大量に買い世に回る金を増やす金融緩和を掲げる日銀。これを続けるとして空売りに買いで対抗したが、緩和は何年やってもさして効果なし。物価は上がるも景気は回復せず、金融緩和を望んだ安倍晋三元首相はいない。国債を買う今の方針は不合理で持続しないと投機筋がみるのも自然か。時機をみてまた空売りするとの見方は強い▼ポンド暴落に英国人は凍りついたが、勝者はソロス氏と報じられると「愚かな当局の鼻をあかした」と讃(たた)える声も出た。投機筋に肩入れする空気は日本になかろうが、このまま出口が見えぬと当局への信用は危うくなる。
 

 


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