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今日の筆洗

2016年12月18日 | Weblog

 <どうしよう、ぜんぜん勉強してないよ>-。中学や高校時代の恨み言を書いても仕方がないのだが、試験日が近くなるとこんなことを言い出す級友がいなかったか▼つられて、こっちも気を抜けば、ひどい結果を招く。どなたにも覚えがあるだろう。勉強をしていないと言っていた級友の方が良い成績をとったりする▼「だまされた」。そんな気分にもなるが、級友にも油断させてやろうという悪意などなかったのかもしれぬ。あるとすれば「勉強していない」とアピールし、ひどい結果が出たときの「言い訳」を用意しているのだろう▼さて「ぜんぜん勉強していない」どころか、国民に向かって腕まくりし、一定の結果を出したいと意気込んでいたはずの二人の生徒が、年末の大切な「試験」でほめにくい成績を残してしまった。一人は安倍首相。故郷の山口にまで招いて行ったプーチン大統領との会談では肝心の北方領土問題での進展はなかった。もう一人は小池東京都知事。鳴り物入りだった五輪会場の見直し問題は結局、狙い通りには進んでいない▼二人の試験がいずれも超のつく難問だったのは認める。それでも期待を高めた分、世間はその「点数」に納得しまい▼支持率の高い二人だが、こんな成績が続けば「級長」の座にもかげりが出るだろう。二人ともお正月休みには、試験の徹底的な「復習」が必要である。