AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

楽曲で振り返る恋愛禁止。(ときめき研究家)

2017-06-25 21:01:02 | ときめき研究家
グループ運営と各メンバーとの間の契約がどうなっているのかは知る由もないので、ここでは論じない。

では、グループ運営とファンの間の約束はどうなのか。
公式ホームページに「当グループのメンバーは恋愛をしません。」などと宣言している訳ではない。主に秋元康が、いろんな局面で話したことなどが活字媒体やネット等で拡散され、ファンの間で共通認識となっているというのが実情だろう。成文法というより「慣習法(コモンロー)」。ルール違反をしたメンバーへの処分という「判例」がそれを支えていた。

ここでは、楽曲の中で語られた「恋愛禁止」を振り返ってみたい。

『Dreamin’ GIRLS』。(2007年)
ひまわり組『僕の太陽』公演の1曲目。アカペラで披露される。「女の子も年頃になれば恋のひとつもしてみたいけど生憎そんな暇もない」。スターに憧れてレッスンに明け暮れる、いわばメンバー達の自画像的な楽曲の中で、研鑽期間中なのだから恋愛などしている暇はないと歌う。これは秋元康からメンバーへの訓示であり、ファンへの公約でもあった。このロジックこそが恋愛禁止の表の理由である。裏の理由は、疑似恋愛の対象となるアイドルとして商品価値を下げないようにということ。この裏の理由を歌った曲はさすがにないと思う。

『恋愛禁止条例』。(2008年)
チームA『恋愛禁止条例』公演の中の、公演タイトルにもなったユニット曲だ。歌詞の内容は、サークル内の恋愛禁止条例に反して密かに付き合っている2人の歌で、いわゆる自己言及ソングではない。しかし曲のタイトルがグループ内のルールを暗示していることは明らかだろう。
この曲の歌詞に「(恋愛禁止条例があるから)あきらめられるなら本当の恋じゃない」という部分があり、今回須藤璃々花が記者会見で同じ主旨のことを言っていた。もちろんこの歌詞を踏まえた発言だろう。

『若気のイタリアン』。(2010年)
菊地あやかが加入して5人になった渡り廊下走り隊のシングル『アッカンベー橋』のカップリング曲。菊地は当初から渡り廊下走り隊に参加予定だったが、男性とのプリクラ写真が流出して解雇、研究生から再出発して正規メンバーに昇格、渡り廊下走り隊にも4曲目のこの曲から遅れて参加した。今思うと、非常に厳しい処分だったと言える。結婚宣言をした須藤に対して慰留もあったようだが、隔世の感がある。
「若気の至り」をもじったタイトルのこの曲は、過ちを反省して再出発するという、正に菊地の心情を代弁するような内容だった。恋愛禁止ルールは厳格に運用する、しかし再チャレンジのチャンスは与えるというメッセージだった。

『清純フィロソフィー』。(2013年)過去記事
恋愛禁止ルールに違反し、坊主になって残留を訴えた峯岸みなみが、降格処分となり、チーム4キャプテンとして再出発した歌だ。坊主姿が国内外で人権侵害と批判されたこともあり、恋愛禁止ルールを厳格に運用することは困難になり、これ以降は「スルー」も珍しくなくなる。
そんな中、この曲は「清純でありたい」という自主的な心掛けを促すもので、自己責任を求めたものだ。歌詞、メロディーとも素晴らしい楽曲だと思う。須藤璃々花が記者会見で「恋愛禁止は自主的なルールと解釈している」と話していたが、この曲を正しく解釈していたと言える。

『恋よりもDream』。(2014年)過去記事
須田亜香里、松村香織、谷真理佳のユニット曲。コミックソングと思われているが、セリフ部分を除いて歌詞だけ読めば、夢に向かって努力している間は恋愛なんかしている暇はないと歌っている啓発ソングだ。その主旨は『Dreamin’ GIRLS』と全く同じだ。恋愛禁止ルールは自己責任に変質してしまったが、それは自己責任が取れるくらいに分別のあるメンバーであることが前提だ。より直接的に言えば、恋愛発覚しても人気が落ちない自信があればどうぞということなのだろう。
須田、松村、谷という3人は、上昇志向が強く、脇目も振らず努力するタイプだ。他のメンバーに対して、『Dreamin’ GIRLS』の原点に戻れという秋元康のメッセージなのだと思う。

『清純タイアド』。(2016年)過去記事
てんとうむchu!による『清純フィロソフィー』のアンサーソング。「清純でありたい」と頑張って来たが、もう疲れたとドロップアウトする歌だ。なんだか寂しくなる。
それどころか、『清純フィロソフィー』『清純タイアド』の両方に参加していた西野未姫は、この曲の発表直後に恋愛禁止ルールに違反(詳細は知らないが)し、卒業することになってしまう。リアルにドロップアウトしてしまったのだ。
この歌では、いい子じゃなくても「そんな君も可愛いよ」と言ってくれるかファンも試されていたが、西野が卒業、その後須藤も卒業となれば、疑似恋愛的に楽しむファンはまだまだ多数派なのだと思う。

なお、恋愛禁止ルールに関する私自身の考え方は、「アイドルが恋愛してもいい。でもバレないようにやってほしい。」というもの。
ファンの多数派はアイドルを疑似恋愛的に楽しむため、恋愛が発覚すると人気が落ちることは避けられない。かつての山口百恵や松田聖子くらいのタレントパワーがあれば別だが、AKBグループメンバーくらいでは無理だろう。とすれば、恋愛はバレないようにやるしかない。バレない自信がなければ恋愛を控えるのが得策。それは、プロ野球の投手が利き腕で重い物を持たないこと、パイロットがフライトの前夜は飲酒を控えることと同じで、一種の職業意識である。

須藤がこれまで密かに恋愛を続けつつ、高いアイドル性を発揮していたことは素晴らしい。結婚するのも自己責任の範疇だ。ただただそれを発表するTPOを間違えたということだろう。それを間違えなければ、グループに留まり「人妻アイドル」として、松田聖子のように活躍する可能性もあったかもしれない。
指原莉乃が須藤について「ステージの上ではアイドルでいてほしかった。」と発言したことには共感した。
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