新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

後日談

2020年04月11日 | 日記

 のちにワシントンポスト紙のコラムニストとして有名になったアーサーは、ノースカロライナ大学の卒業式のスピーカーに招かれた。大学はすでに男女共学になっており、陳腐な演題を与えられてはいたが、アーサーはそれを無視し、上の出来事を包み隠すことなく演壇で話した。聴衆は静まりかえり、ひとことも聞き漏らすまいと耳を澄ました。「この話は一生忘れません」と感想を語ってくれた人もいた。フロッシーからは「もうなんとも思っていません」という謝罪めいた手紙をもらった。

 自らの失敗談を語ることは、名エッセイスト、名コラムニストの真骨頂を発揮する場でもある。日本では松任谷正隆氏を名エッセイストにあげたい。毎月送られてくるJAFMATEに氏のエッセイが載っている。毎月楽しく読んでいる。やはり自分の失敗談を書いてくれるから親しみを感じるのだろう。このJAFMATEは日本自動車連盟が発行する機関誌で、会員になると自動車が故障したときなど頼りになる。かなり多くの会員がいるはずで、その会員全員にJAFMATEが毎月送られているのだから、かなり多くの読者がいるはずだ。松任谷氏がエッセイストとしてもっと有名になってもよいはずだが、ご本人の謙虚な人柄がそれを妨げているのかもしれない。(完)



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