漢字と仮名の日本、国語を2回捨てた韓国
漢字からうまれたのが、仮名文字である。
漢字と仮名文字を組み合わせたのが、奈良時代にうまれた漢字仮名交じり文で、日本では漢字とひらがな(仮名文字)が融合して、その文体が現代にまで受けつがれている。
韓国は、中世にハングル、戦後に漢字と2度にわたって国語を捨てている。
1446年、李氏朝鮮第4代国王の世ジ宗によってハングル文字が交付されたが、1504年、第10代国王の燕山君が、これを禁制にした。
韓国語が、紋切り型で表現力に乏しいのはそのせいである。
口語を書きとめる文字がなければ、言葉は豊かにならない。
文語(漢字)には、口語(表音文字)のような多様な表現がないからである、
紀貫之が、仮名文字を使ったのは、表音文字は口語体の表現の豊かさをそのまま文字にできるからだった。
文語体(漢語)で、感謝は「有難き」だけだが、口語体では「ありがとう」から「うれしく思う」、「恩に着る」、「感涙むせぶ」まで、気分や場面に応じて多くの表現がある。
ハングルの禁止は、日本で仮名文字を禁止されたようなものである。