韓国には“官僚マフィア“ということばがあるようだ。
全権を掌握した高級官僚が、李氏朝鮮時代の両班のように、エリート意識を丸出しにして国家や国民の上に君臨しているのである。
日本には、両班に相当する階級も文化もなかったので、日本人には両班がどんなものか想像がつかない。
韓国では官僚が政治機構の一部ではなく、私的な特権階級でしかなかった。
両班はみずから働かず、手足を使わず、顔を洗うのもにやらせていた。
両班は、公職ではなく私的特権だったのである。
それでは、国がまとまらないので徹底した愚民化政策がとられた。
軍事力が弱い律令体制で、政治力もないとなれば、民を無力化するほか国を治める方法はなかった。
韓国の民度が低いのは、両班支配が500年もつづいたせいである。
支配というのは、公的な行為だが両班にあるのは私的な欲望だけだった。
高麗時代は官僚群だった両班が、李氏朝鮮時代になって貴族になった。
良民(両班・中人・常人)と(・白丁)の身分制度では、最上級にある両班が李王朝につらなる貴人となる。
貴族は不労階級なので、中人や常人から搾取し、を奴隷とすることがゆるされる。
そこから、五百年にわたる両班政治がはじまった。