都市においてもソウルの一極集中はすごい。
あらゆるものがソウルが一番だ。
大学など知的資源や人材はもちろんのこと、うまい料理うまい酒もみんなソウルだ。
美人だってソウルに集中している。
独断と偏見だが、地方には美人はいない。
美人はみんなソウルに出かけてしまうからだ。
韓国の全人口5千万の内ソウルは1千万超だが、ソウル首都圏となると人口の半分が集中している。
この集中度はすごい。
ソウルの南方の忠武地域に、首都集中を解消するために新たな行政都市として「世宗市」が誕生し、経済官庁など多くの行政機関が移転した。
表向き“脱ソウル“だが、実際のところ多くの公務員たちは子女の教育問題などから家族はソウルに残してソウルから通っている。
「教育はやはりソウル」なのだ。
韓国ではいわゆる地域問題として東の慶尚道と西の全羅道との対立がよく語られる。
とくに政治的にそうで、西と東の対立構図に変化はない。
この構造は古代史の新羅(東)と百済(西)の対立に由来するという説もあるようだが、この対立は政治的にどちらが首都のソウル、つまり権力の中枢を押さえるかの争いであってあくまで中心は一つなのだ。
地域対立をもたらす地域感情の問題というのは、慶尚道と全羅道の東西対立ではなくて、より正確には全羅道に対する他地域の差別的感情と、それに対応した全羅道の反発という問題である。
韓国は伝統的に中央集権国家で、日本の江戸時代の“藩“のような地方権力、地方勢力が存在しなかった韓国では、あくまで中心は一つなのだ。