極私的デンデケデケデケ

音楽との出会いからバンド活動を辞め、社会人になるまでをつづっております

棟方志功展

2023-11-30 14:23:54 | Weblog
2023年11月30日「生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ」に行ってきた。
場所は竹橋の東京国立近代美術館である。

⽣誕120年 棟⽅志功展 メイキングオブムナカタ

⽣誕120年 棟⽅志功展 メイキングオブムナカタ

「⽣誕120年 棟⽅志功展 メイキングオブムナカタ」東京展の公式サイトです。2023年10月6日(金)~12月3日(日)、東京国立近代美術館にて開催!

 
12月3日まで。


混んでいたらどうしよう、当日に行ってチケット買えるのかな?と思ったが、チケットも
すんなり買えた。場内は混んでいたが、「人が多くて作品が見られない」という程でもなく
それなりに鑑賞はできた。

有名な「釈迦十大弟子二菩薩」と、その版木も展示されていて、とても興味深かった。

私が小学生の頃は日本の芸術家といえば棟方志功だった。あとは岡本太郎くらいか。
それくらいしか小学生の私は知らなかった。テレビかなにかで見たのだろう。


小学5年生の時に、図工で木版画の授業があった。
担任の杉本先生は「『目にゴミが入った』という課題で版画を作ってね」と私達に
命じた。(シュールな課題だなあ)

写実的な絵を描く永野君というクラスメイトがいた。子供心にもとても上手に見えた。
永野君は休み時間にいつも絵を描いていた。永野君の描く絵は大人が描く絵のようだった。
その絵は版画においても同様だった。写実的な版画を永野君は作成した。
画面一杯に目にゴミが入って困っている少年のアップである。永野君の自画像のようだった。
迫力があった。彫力とでも言おうか、確かな技量がそこにはあった。


では、私は?

私は「棟方志功をパクろう」と思った。

小学5年生が初めて作る木版画である。棟方を「パクれるわけはない」のだが、棟方風な
版画にした。(自分でそう思っているだけ)

私は3人の少年を彫った。
中央に「目にゴミが入って困っている人」右に「それを面白がって茶化す人」、
左に「オロオロと心配そうにしている人」である。
そしてこの三者はすべて自分の姿であった、と今にして思う。私としては会心の出来だった。

作品を見て、杉本先生は言った。「永野君よりも佐藤君の方が先生は好き」

永野君は、成人となった頃に浜松市立美術館で個展を開いたと風の噂で聞いた。


棟方志功展に行って、そんな「誰も得をしない自分だけの自慢話」を思い出した。

※12/2加筆








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