だいたい2年に一度くらいの頻度だろうか。素晴らしく面白いと思える小説に出会っている気がする。
それは正に至福の時だ。物語に引き込まれるあまり、頁をめくっている自覚すらなくなり、頭の中で生きた登場人物が話し、躍動する。
愉しくて読み進みたいのに終わりが来るのが嫌で読みたくないという葛藤が生まれるほど。
例えばキングの『IT』、例えば宮部みゆきの『模倣犯』、確か前回は桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』。
人物が徹底的に描けていて、かつリアリティを伴った複雑なストーリーが絡んでいる小説が好きだ。
で、今回は貴志祐介の『新世界より』。言わずと知れたドボルザークの交響曲9番からとったタイトルだ。1000年先の未来が舞台のSFである。ストーリーは書かないが、とにかく貴志祐介の凄まじい想像力には驚嘆した(ラストはまさに自画自賛だろう)。傑作ホラーの『黒い家』と同じ作者だということにもびっくり。
この物語や『都市と星』、『マトリックス』にも登場するが、“完全世界に生まれたトリックスター”という存在に何故か妙に惹かれるものがある。
完全なるものには時折ヒビを入れてやることで、その完全性がより強固になるのだ。
自分は子供なのだろうか
それは正に至福の時だ。物語に引き込まれるあまり、頁をめくっている自覚すらなくなり、頭の中で生きた登場人物が話し、躍動する。
愉しくて読み進みたいのに終わりが来るのが嫌で読みたくないという葛藤が生まれるほど。
例えばキングの『IT』、例えば宮部みゆきの『模倣犯』、確か前回は桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』。
人物が徹底的に描けていて、かつリアリティを伴った複雑なストーリーが絡んでいる小説が好きだ。
で、今回は貴志祐介の『新世界より』。言わずと知れたドボルザークの交響曲9番からとったタイトルだ。1000年先の未来が舞台のSFである。ストーリーは書かないが、とにかく貴志祐介の凄まじい想像力には驚嘆した(ラストはまさに自画自賛だろう)。傑作ホラーの『黒い家』と同じ作者だということにもびっくり。
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自分は子供なのだろうか
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