映画「運命のボタン」は“ボタンを押せば100万ドルもらえる。そのかわりにどこかで誰かが死ぬ”というストーリーらしい。
“欲しいものを簡単に得られる。けれど代わりに大きな犠牲がある”というテーマといえば、ホラー短編の古典「猿の手」(ジェイコブズ、1902年)を思い出す。
実際この短編の派生がいろんな小説や映画にみられるらしい。
超簡単なあらすじはこうだ。
①老夫婦は、願いが3つ叶う“猿の手”を手に入れた
②夫婦はまず、“金が欲しい”と願った
③一人息子が事故で死に、保険金が入ることになった
④悲嘆した夫婦は、“息子を蘇らせて欲しい”と願った
⑤玄関のドアを何やらぐちゃぐちゃしたものがノックした
⑥夫婦は3つ目の願いを言った
⑦ドアを叩く音がやんだ
この短編の素晴らしさは⑥に尽きる。
この作品の中で作者は老夫婦の3つ目の願いを、具体的な言葉として提示していない。
その言葉は表現を変えると
“自らの平穏のために最愛の人を葬る”ものである。
作者は敢えてこの言葉を読者の想像に委ねたのだろう。
そんな言葉は言いたくない。
だからこの作品は怖いのだ。
“欲しいものを簡単に得られる。けれど代わりに大きな犠牲がある”というテーマといえば、ホラー短編の古典「猿の手」(ジェイコブズ、1902年)を思い出す。
実際この短編の派生がいろんな小説や映画にみられるらしい。
超簡単なあらすじはこうだ。
①老夫婦は、願いが3つ叶う“猿の手”を手に入れた
②夫婦はまず、“金が欲しい”と願った
③一人息子が事故で死に、保険金が入ることになった
④悲嘆した夫婦は、“息子を蘇らせて欲しい”と願った
⑤玄関のドアを何やらぐちゃぐちゃしたものがノックした
⑥夫婦は3つ目の願いを言った
⑦ドアを叩く音がやんだ
この短編の素晴らしさは⑥に尽きる。
この作品の中で作者は老夫婦の3つ目の願いを、具体的な言葉として提示していない。
その言葉は表現を変えると
“自らの平穏のために最愛の人を葬る”ものである。
作者は敢えてこの言葉を読者の想像に委ねたのだろう。
そんな言葉は言いたくない。
だからこの作品は怖いのだ。
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