"eAR Master Oneを使用するとFIRを用いた4WAYデジタルチャンネルディバイダーを使用できる"というのは、嘘ではないけれど、正確な表現ではありません。
正確に表現するならば、“foobarのプラグインさえ使用すればFIRを用いた4WAYマルチアンプシステムが実現可能”ということになります。つまりeAR Master Oneでなくとも複数の入出力を持ったサウンドカードならばどれも可能ということです。
foobarはPCによる音楽再生に特化したプレイヤーソフトです。
あくまでFoobar→eAR Master One→アンプという流れでマルチアンプが組めるだけであって、DVD再生やeAR Master Oneの外部入力ではそれは不可能です。
つまり、“デジタルチャンデバを使ったシステムを構築したければfoobar以外は使用してはいけない”ということになるのです。
実用的にはマルチアンプの実験やLCネットワークのシミュレーションとしての使いみちしかないというところでしょう。
外部入力のことも考えるとチャンネルディバイダーはOneのハードの内部で可能とするべき(昔のテクニクスのプロセッサーみたいに)ですね。
というか、こんなことは購入する前に気付いておくべきでした。将来的にそれができるようになるとはどうしても思えませんし。
さて、肝心の音質についてです。
購入直後はいまひとつぱっとしませんでした。なんだか安っぽくて薄い感じだったのです。で、コメントのしようがありませんでしたが、2ヶ月経過してようやくエンジンがかかってきたようです。音の薄さ対策として当初ライントランスを使用していましたが、最近は外しても厚みや実在感に対して不満が少なくなりました。
音色的にはeARパワーアンプと同系列かな?特定の帯域に個性を持たせることなく、質感も含めて透明でニュートラルな傾向だと思います。
独自のPHONEジャック&専用ケーブルによるRCA接続は私には少し地味すぎ。普通のRCA出力を使って手持ちのトランスペアレントで繋げた方が好ましかったです。
20万円のDACプリとして考えれば、購入して損をした気にはならないと思います。
ただし、メーカーの売り文句のようにこれを使用してハイエンドを超えるというのは少しきついと思います。
DACとして考えればあと少しでDAC64が視野に入ってくるわけですし、DACプリとして見てもDC300の中古なんかがあるわけで、製品の魅力度としては厳しいかもしれません。少なくともパワーアンプほどのCPがないことは断言できます。
そうそう、PCのHDD再生の音ですが、外部PCMデジタル入力の音質と比べると、トランジェント、解像度、鮮度感などで上回る印象です。バランスはややハイ上がりになるかもしれません。ただ、やはり使いにくいのが個人的には気になります。
DVDオーディオ再生は特に印象はありません。現CDのフォーマットで十分かな?
次回はようやく導入編最終回です。
(つづく)
正確に表現するならば、“foobarのプラグインさえ使用すればFIRを用いた4WAYマルチアンプシステムが実現可能”ということになります。つまりeAR Master Oneでなくとも複数の入出力を持ったサウンドカードならばどれも可能ということです。
foobarはPCによる音楽再生に特化したプレイヤーソフトです。
あくまでFoobar→eAR Master One→アンプという流れでマルチアンプが組めるだけであって、DVD再生やeAR Master Oneの外部入力ではそれは不可能です。
つまり、“デジタルチャンデバを使ったシステムを構築したければfoobar以外は使用してはいけない”ということになるのです。
実用的にはマルチアンプの実験やLCネットワークのシミュレーションとしての使いみちしかないというところでしょう。
外部入力のことも考えるとチャンネルディバイダーはOneのハードの内部で可能とするべき(昔のテクニクスのプロセッサーみたいに)ですね。
というか、こんなことは購入する前に気付いておくべきでした。将来的にそれができるようになるとはどうしても思えませんし。
さて、肝心の音質についてです。
購入直後はいまひとつぱっとしませんでした。なんだか安っぽくて薄い感じだったのです。で、コメントのしようがありませんでしたが、2ヶ月経過してようやくエンジンがかかってきたようです。音の薄さ対策として当初ライントランスを使用していましたが、最近は外しても厚みや実在感に対して不満が少なくなりました。
音色的にはeARパワーアンプと同系列かな?特定の帯域に個性を持たせることなく、質感も含めて透明でニュートラルな傾向だと思います。
独自のPHONEジャック&専用ケーブルによるRCA接続は私には少し地味すぎ。普通のRCA出力を使って手持ちのトランスペアレントで繋げた方が好ましかったです。
20万円のDACプリとして考えれば、購入して損をした気にはならないと思います。
ただし、メーカーの売り文句のようにこれを使用してハイエンドを超えるというのは少しきついと思います。
DACとして考えればあと少しでDAC64が視野に入ってくるわけですし、DACプリとして見てもDC300の中古なんかがあるわけで、製品の魅力度としては厳しいかもしれません。少なくともパワーアンプほどのCPがないことは断言できます。
そうそう、PCのHDD再生の音ですが、外部PCMデジタル入力の音質と比べると、トランジェント、解像度、鮮度感などで上回る印象です。バランスはややハイ上がりになるかもしれません。ただ、やはり使いにくいのが個人的には気になります。
DVDオーディオ再生は特に印象はありません。現CDのフォーマットで十分かな?
次回はようやく導入編最終回です。
(つづく)