しばらくオーディオに対するモチベーションが落ちていました。要因はいろいろありますが、一番大きいのは”まともな音量で聴けない”こと。小さな子がいるので仕方ないですねぇ。
それでも秋のオーディオショウは毎年の楽しみなので仕事の合間を縫って出かけてきました。いつもは金曜に行くのですけれど、今回は土曜。おかげでブースによっては部屋に入った途端あまりのひとごみに諦めて出てきたことが多かったです。
毎年のように軽いインプレを付加します。我が家の音を基準としてしまうと、”どれもこれも素晴らしい”と褒めまくり記事になってしまうので少しだけ基準を変えることにします。
Ayreのフラッグシップのアンプで鳴らされていたルーメンホワイトです。Ayreのデザインは随分丸みを帯びてしまって、私は旧型の方が凄みを感じて好きです。ルーメンホワイトは開放的な音色ですが、何度聴いてもセラミックの音色のようなものを感じて音楽に入れません。AVALONには感じないんですけどね。ネットワークの違いかもしれません。
聴けなかったのがかなり残念なKRELLの新スピーカー「DUO」です。デザインはLATシリーズよりかなり見劣りしますが、タイムアライメントに気を配ってそうなことと音響的に悪影響がありそうなTW上の”ひさし”がなくなったことに好感が持てます。ユニットは全てscanspeakでしょう。
AXISSのブースはエアボリュームが圧倒的に広く、かつ響きが豊かである点で音響的にかなり有利です。が、それを差し置いてもCS3.7は良かったです。とにかく音離れの良さが印象的。スピーカーが全く消えてしまい音楽だけがスピーカーの後方に提示されます。かつ音像の脆弱さもなく力感も十分と感じました。
LYRAの中級ブランドAMPHIONの新セパレートとCDプレイヤーです。写真では全く表現できていませんがデサインは素晴らしかったです。特にCDプレイヤーは魅力的でした。音は聴けず。
ELACは常に進化を続けている印象です。ウーハーの振動板は
富士山頂のドームを思わせる斬新なデザイン。なかなか爽やかな音ですが、このウーハーが大型のシステムに採用されたものを聴いてみたかったです。
SONICSの3WAYは想像していたよりコンパクト。このメーカーのスピーカーはAUDIO PHISIKSと同様、明るく透明感があり爽やかな音ですが、いかんせんCS3.7の直後に聴いたこともあり、音離れに不満を感じてしまいました。価格帯も同じですし。
サイズを超えた音でしたが、ウーハーが揺ら揺らして危なっかしかったです。小さな部屋と小さな音量なら持ち味を発揮できそうでした。
DDDユニットの高域の美音は方式のせいではなくチタンの振動板にあったのだろうか、と思われるほどカーボン製は癖がなかったです。こちらの方が信頼性が高く飽きがこないかもしれません。
LUXMANのブースで鳴らしていたAVALONのINDRA。実物の方が写真よりデザインが良いですが、音のほうは恐らく内側の802Dの悪影響で音場が出ていませんでした。
MAGICOのV3は軽やかなスピード感と透明度のある音場が印象的でした。音色も麻薬的美しさがあり総じて好印象でした。
音がスピーカーにまとわりついているのでどうしても機械の存在を感じてしまうS4600。ホーンらしい浸透力は認めますが、音離れが気になってしまいました。
あくまで背面ウーハーに拘っているVARITY AUDIO。決して酷い音というわけではありません。嫌な音を出さないつつましさはあるのですが、この物量で140万円というのは…。
TAOCの小型SPはこのサイズからすると安っぽくない本格的な音がします。もちろん低域は不足しています。FC6000を聴きたかったのですが、完成はまだみたいです。
(つづく)