Xenos Audio

オーディオと音楽について

「Aray」を借りました

2007年10月24日 02時53分22秒 | オーディオ
一度まともな電源装置というものを試してみたくて光城精工(FIRST CRY)の「Aray」を試してみることにしました。毎度書いているような気がしますが、アクセサリーの類というのは相性というものがあって、それは機器との相性であったり、部屋との相性であったり、あるいはリスナーとの相性であったりするわけです。
で、私のシステムに関しては、の但し書き付で言いますと…

CD(Primare CD31)には明らかに効く。
プリ(eAR Master One)にはあまり効かない。
パワー(eAR 501)にはあまり効かない。

結論として、デメリットは何一つありません。わずかではあるけれども明らかに音場の透明度が増し、空気感が向上し、音離れもよくなりました。この向上に26万円を支払えるか否かがポイントだと思います。
個人的にはもったいない買い物である気がしたので購入は見送りました。

ハイエンドショウトウキョウ2007

2007年10月09日 00時00分01秒 | オーディオ
インターナショナルオーディオショウのすぐ隣で開催されているハイエンドショウにも足を伸ばしてきました。交通会館のフロアは低域に酷い癖があるのでどうしても高い評価はしにくいのですが、それは脳内で補正して聴くことにしています。



Balladのスピーカーの音は結構好きです。この巨大ともいえるスピーカーも新しいスピーカーが失った生命感みたいなものを持っていて好感が持てます。やはり音場と音離れは課題と思いますが。



今年はAVフェスタがなくなってしまったのでこちらに移ってきたFOSTEX。昨年のAVフェスタで素晴らしい音がしていたG1300は何故かここでは本領が発揮できない感じでした。特に中高域の癖が気になりました。新製品?ではHRの30cmとFE-138ESRが目をひきました。



ついプラズマTWに目がいきますが、全域で厚く実体感がある音を聴かせるランシェオーディオのNO.4.1。各音域の繋がりも全く問題ありませんでした。もっと良い環境で聴いてみたかったです。



ADAMオーディオのコンシューマー用ハイエンドスピーカーTENSORシリーズです。低域のみ内蔵アンプ(ICE POWER)で駆動されます。インターナショナルとハイエンド両ショウの全てのスピーカーの中で最も強烈なトランジェント感がありました。コンプレッションドライバーも真っ青の、もちろん良い意味でまさに耳に突き刺さるような音。ハイルドライバーを中域に使った効果でしょうね。低域が出すぎて部屋の癖に重なり、中高域とバランスしていないように聴こえたのが残念でした。3兄弟があり、価格・性能・音の点で次男坊Betaが一番の出来と思います。



ネイムの小さなスピーカーは見かけによらずまっとうなバランスの良い音でした。後ろに見えるZUケーブル製のスピーカーは実は結構いい音なのですが、このショウでは聴けず残念でした。



MONITOR AUDIOのPLATINUMです。”このスピーカーは微妙”とどこかで読んだのですが、私にとっては素晴らしい音でした。音離れが良く音場が広く癖はなく指向性も広く、ほぼパーフェクトです。軸上から大きく離れてもスピーカーの外側に空間が提示されていましたから大したものです。交通会館でこの音ですから、潜在能力はまだまだあるでしょう。PL300はもちろんのことPL100も十分に価格を超えた高いパフォーマンスでした。



ONKYOの59800が復活とも思われるような懐かしく、そして古いデザインです。音が聴けなかったのが残念です。



サニーケーブルのスピーカーです。この巨大さを画像で表現できないのが残念。圧倒的なスケール感がありますが、高域がはっきりとTWの位置から出ているのがわかってしまうのが残念でした。


<インターナショナルオーディオショウ&ハイエンドオーディオショウで
印象に残ったスピーカーベスト3>

1.MONITOR AUDIO PL300
素晴らしい完成度と感じました。しかも最近のオーディオ界においては安いともいえる内容と音です。

2.THIEL CS3.7
音場空間と音像のリアリティーは素晴らしいものがありました。価格が倍以上のものに比べてもひけはとらないと思います。

3.ADAM AUDIO TENSOR Beta
もし生の音に限りなく近いトランジェントをオーディオに求めるサウンドマニアなら、このTENSORシリーズは良い選択と思います。

(了)







東京インターナショナルオーディオショウ2007(その2)

2007年10月08日 22時59分02秒 | オーディオ


AVALONのISIS。昨年は低域と中高域の乖離みたいなものを感じたのですが、今年はまとまっているように聴こえました。というわけで音楽を聴くスピーカーとしては特に全く不満のない音です。問題は価格だけ…。



古いジャズなんかを厚い音で聴くためには最右翼と思われるウエストレイクです。こういう音もたまにはいいかなと思わせる何かがあります。



AnatはTWをVIFA XT25からscanspeak D3004に変更したようです。これが進化なのかどうかは音を聴くかぎりでは難しいところだと思います。瞬発力が無くなったような…。あと大音量でパルス性の低音が入ると密閉の癖、というか振動板の固有音がします。家庭では平気でしょうけど。



DYNAUDIOのSapphireです。かなり抑圧された音に聴こえました。期待していただけに肩透かしを食らった印象です。実力がまだまだ発揮できずといったところでしょう。



CECのTL-1N(最上段)はデザインがかなり良くなりました。このブースの音は環境が悪すぎてよくわからず。



中高域が異様なまでに美しいGuarneri Memento。最低域に目を瞑るならば、という条件つきでなら素晴らしい音だと思います。



pearlを聴いたのは今回で3回目。やはり何度聴いても表面的な解像度の高さばかりが気になってしまって音楽に浸れません。まぁ、好みの問題と思いますが。



オール5の優等生と感じる800D。よく言われるようなケブラー臭さも私には感じないので、何の不満もありません。あるとすればちょっとデザインを見飽きてきたところと、あまりにメジャーになりすぎたことくらいでしょうか。背をむけているWAKAMEは残念ながら聴けませんでした。ちなみにSPケーブルは600万円だそうです。ふざけていますね。



Beholdで鳴らすstradivariです。大編成クラシックなどには相変わらず素晴らしい相性の良さを示します。


聴きたいものを人の多さでまともに聴けず、もどかしさが残ったショウでした。けれどThiel CS3.7が結構インパクトがあり、これを聴けただけでも大きな収穫でした。本格的にお金貯めようかな…





東京インターナショナルオーディオショウ2007(その1)

2007年10月07日 13時35分48秒 | オーディオ
しばらくオーディオに対するモチベーションが落ちていました。要因はいろいろありますが、一番大きいのは”まともな音量で聴けない”こと。小さな子がいるので仕方ないですねぇ。
それでも秋のオーディオショウは毎年の楽しみなので仕事の合間を縫って出かけてきました。いつもは金曜に行くのですけれど、今回は土曜。おかげでブースによっては部屋に入った途端あまりのひとごみに諦めて出てきたことが多かったです。
毎年のように軽いインプレを付加します。我が家の音を基準としてしまうと、”どれもこれも素晴らしい”と褒めまくり記事になってしまうので少しだけ基準を変えることにします。



Ayreのフラッグシップのアンプで鳴らされていたルーメンホワイトです。Ayreのデザインは随分丸みを帯びてしまって、私は旧型の方が凄みを感じて好きです。ルーメンホワイトは開放的な音色ですが、何度聴いてもセラミックの音色のようなものを感じて音楽に入れません。AVALONには感じないんですけどね。ネットワークの違いかもしれません。



聴けなかったのがかなり残念なKRELLの新スピーカー「DUO」です。デザインはLATシリーズよりかなり見劣りしますが、タイムアライメントに気を配ってそうなことと音響的に悪影響がありそうなTW上の”ひさし”がなくなったことに好感が持てます。ユニットは全てscanspeakでしょう。



AXISSのブースはエアボリュームが圧倒的に広く、かつ響きが豊かである点で音響的にかなり有利です。が、それを差し置いてもCS3.7は良かったです。とにかく音離れの良さが印象的。スピーカーが全く消えてしまい音楽だけがスピーカーの後方に提示されます。かつ音像の脆弱さもなく力感も十分と感じました。



LYRAの中級ブランドAMPHIONの新セパレートとCDプレイヤーです。写真では全く表現できていませんがデサインは素晴らしかったです。特にCDプレイヤーは魅力的でした。音は聴けず。



ELACは常に進化を続けている印象です。ウーハーの振動板は富士山頂のドームを思わせる斬新なデザイン。なかなか爽やかな音ですが、このウーハーが大型のシステムに採用されたものを聴いてみたかったです。




SONICSの3WAYは想像していたよりコンパクト。このメーカーのスピーカーはAUDIO PHISIKSと同様、明るく透明感があり爽やかな音ですが、いかんせんCS3.7の直後に聴いたこともあり、音離れに不満を感じてしまいました。価格帯も同じですし。



サイズを超えた音でしたが、ウーハーが揺ら揺らして危なっかしかったです。小さな部屋と小さな音量なら持ち味を発揮できそうでした。




DDDユニットの高域の美音は方式のせいではなくチタンの振動板にあったのだろうか、と思われるほどカーボン製は癖がなかったです。こちらの方が信頼性が高く飽きがこないかもしれません。



LUXMANのブースで鳴らしていたAVALONのINDRA。実物の方が写真よりデザインが良いですが、音のほうは恐らく内側の802Dの悪影響で音場が出ていませんでした。



MAGICOのV3は軽やかなスピード感と透明度のある音場が印象的でした。音色も麻薬的美しさがあり総じて好印象でした。



音がスピーカーにまとわりついているのでどうしても機械の存在を感じてしまうS4600。ホーンらしい浸透力は認めますが、音離れが気になってしまいました。



あくまで背面ウーハーに拘っているVARITY AUDIO。決して酷い音というわけではありません。嫌な音を出さないつつましさはあるのですが、この物量で140万円というのは…。



TAOCの小型SPはこのサイズからすると安っぽくない本格的な音がします。もちろん低域は不足しています。FC6000を聴きたかったのですが、完成はまだみたいです。
(つづく)