インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

福祉がいまできること

2008年09月03日 | 記事
最近読んだ本。
著者の前田正子氏は、昨年まで横浜市役所の副市長を務めた。
もともと育児支援の研究家なので、
市役所でも福祉や教育を担当しており、
自分も何度か話をさせてもらったことがあるが、
とても気さくで、情熱を語れる方だった。

その前田さんが、副市長の任期を終えて書かれたということで、
単なる福祉の話ではないのが現実的だ。
つまり、行政として福祉を進めていくためには
理想を語って制度を創設または拡充しようとしても、
その基盤である財政が厳しい状況では不可能である。

ではどうするか。
当然、今あるものを削る、
民間でできることは民間に任せる、
といった創意工夫が必要になる。

経験に裏打ちされた面白い本だった。

生活困難者について考えるシンポジウム

2008年09月03日 | 記事
8月22日、瀬谷区役所にて、
生活困難者について考えるシンポジウムが開かれた。

ここでは、瀬谷という地域に主軸を置き、
生活保護・母子家庭・障害・高齢といったジャンルを超え、
生活に困難を抱える住民をいかに支援するかという
話がなされた。

自分は障害福祉というジャンルに身を置きつつも、
それを障害福祉の制度のみによって解決することは、
社会的に閉鎖されているだけでなく、
財政的にも非効率であり、
翻って本人のためにならないと考えている。

だから、横浜という巨大な都市の中で、
地域を主眼に置いた動きが、市の中枢からも出てきたのが
非常にうれしく思う。