和尚の大和路

和尚が撮った大和路写真を中心に、
旅で見つけた写真なども・・・

遠い記憶

2014-09-04 06:13:16 | 風景写真
必要のない内閣改造人事が終わりました。
マスコミはどうしてあんなにハシャグのでしょうか。


先日、米倉斉加年さん(80)が
亡くなられたとの報道がありました。

45年ほどの昔の話です。

場所は大映京都撮影所。

12月中頃でしたね。

私は撮影所で映画の撮影に入っていました。

私が映画俳優?

いやいや、そうではありません。

学生アルバイトのエキストラです。
昼飯付き日給900円ぐらい?でした。

映画は“座頭市と用心棒”
座頭市シリーズの何作目かです。
主演 勝新太郎、三船敏郎でした。

勝新太郎や三船敏郎に会えるのかと、
期待して行ったのですが、
残念!

その日の撮影は
木枯らしの中をヤクザの親分が商家の旦那を追っかけるシーンでした。
ヤクザの親分が米倉斉加年(よねくらまさかね)。
商家の旦那が滝沢修。
どちらも劇団民芸の出身だったと思います。

私の役は死人役、
死に役なら“殺陣”がつきますが死人役は物体です。
衣装は着せられて、血のりなど塗られますが、
斬られて地面に倒れているだけです。
出来るだけ目立とうとカメラに写りそうな場所で、
死体になろうとするのですが、
勝手がわかりません。
カメラが回って、頃合いを見て、
頭を上げてにたーっとしたら面白いだろうなー、と思いながらも
我慢していました。

12月の中頃の寒い日です。
撮影場所はたき火が焚かれていました。
たき火を囲みながら米倉斉加年さん、滝沢修さんと一日を過ごしました。
何を話したか思い出せません。

昼飯は大映撮影所の食堂でした。
ここで、当時若山富三郎(勝新太郎のお兄さん)といい仲になっていた安田道代に会いました。
女優さんはなんて美しいのだろう、が印象でした。

米倉斉加年さんの死を聞いて、ここまで思い出しました。

必要のない回想、和尚の映画エキストラの巻でした。

後日、映画を見ましたが、
一瞬ですが、死んでいる私が写っていました。