※ 昨日 霧多布の続き
北海道へ来る人は大抵 北端へ行きたがる。
北宗谷岬を目指すライダーは真冬でも震えながら北を目指す。
私の住んでいる所から北端は遠すぎるので東端で我慢してもらうことにした。
根室半島の東端、納沙布岬だ。
新年を迎える時、初日の出を拝むために大勢の人が訪れる場所でもある。
しかし、私がK子さんに見せたいモノがもう一つある。むしろ納沙布岬よりはこちらを見せたい。ここも普通の観光客はスルーしてしまう場所だ。
「綺麗な景色が見たい」と云っていた彼女の希望とは少し違うかも知れないけれど、きっと喜ぶだろう。
花咲灯台が見える駐車場に車を置き、緩い坂道を下る。
少しずつ変化する景色を見ながら「あの島は水分の多い溶岩が造ったものだね」なんてタモリみたいな事を云うK子さん。
今からK子さんのことをタモ子さんと呼ぶと宣言した私に、まんざらでも無い顔で応える彼女。
まだ逢って二日目とは思えない笑顔だ。
海が荒れている。打ち寄せる波の飛沫を撮りながら石段を下るタモ子さんに
「後ろを見てごらん」と云った私。
振り返った彼女の口から「ウワッ」と声が出た。
そこには、どうなっているんだとしか思えない円形に開いた岩。
タモ子さんは目を見開いたままフリーズした。
それを見ながらニタニタする私(笑)