安倍晋三首相は6日、広島市で記者会見し、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など安全保障環境の変化を踏まえ、2013年12月に閣議決定した防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」の見直しが必要との考えを示した。南西諸島防衛やミサイル防衛の強化、宇宙・サイバーといった検討項目を列挙。「あるべき防衛力の姿はいかなるものかといった観点から不断の検討を行うことが必要だ」と述べた。

 首相は3日の内閣改造に伴い、小野寺五典防衛相に防衛大綱の見直しを指示していた。

 会見で首相は、現在の中期防衛力整備計画(中期防)を継ぐ次期中期防の検討にも言及した。(共同通信)

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政府は防衛大綱の改定前倒しを検討していたが、首相が指示を出したのは初めてとのこと。

安倍首相が、防衛大臣経験者の小野寺氏を任命と同時に、改定を指示した理由は、北朝鮮による相次ぐ大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を巡り首相が「重大で現実の脅威」に対処する必要があると判断したとみられる。

産経紙によると、自衛隊の弾道ミサイル防衛(BMD)について一層の強化を図りたい意向だ。

 防衛大綱改定は、安倍首相が「安保関連法」を可決の理由に挙げた「国際的安保環境の変化」もと連動していると見られる。

小野寺氏によると、首相は「厳しさを増すわが国の安全保障環境」を理由に挙げ、5年間の装備品導入や費用の詳細を定めた現在の中期防衛力整備計画(中期防)を継ぐ次期中期防の検討も求めた。

 

>南西諸島防衛やミサイル防衛の強化、宇宙・サイバーといった検討項目を列挙。「あるべき防衛力の姿はいかなるものかといった観点から不断の検討を行うことが必要だ」と述べた。

 尖閣諸島を抱える沖縄県にとっては歓迎すべき改定だが、日本が参加を見送り、国連で採択された核兵器禁止条約について、安倍首相は次のように述べている。

敵基地攻撃能力の核保有に関し、「日本の役割分担の中で米国に依存している。現段階において具体的な検討を行う予定は無い」とした。

非核三原則の法制化については「これからも非核三原則を国是として堅持する考えであり、改めて法制化する必要は無い」と述べた。

日本が参加を見送り、国連で採択された核兵器禁止条約について、首相は、核兵器国と非核兵器国の隔たりを深めたと指摘した上で「わが国アプローチと異なるものだ」。

世界最大の核保有国であるアメリカと安保を締結、アメリカの核の傘に守られているわが国としては「核兵器禁止条約」の署名を拒否したことは当然である。

 

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