「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

シングルベル

2014-12-24 23:54:27 | 日常の一コマ
4年前、2010年のクリスマスイヴは、
中米・エルサルバドルの首都サンサルバドルで過ごしていた。
四半世紀来の念願がかない、JICA(国際協力機構)の中米広域防災能力プロジェクト、
通称「プロジェクトBOSAI」の長期派遣専門家として滞在中のこと。

赴任から3ヶ月余が過ぎ、少しは状況がわかっていたつもりだが、
クリスマス&年末年始の休暇、ごろごろすることはあっても、
なにか生産的なことが出来ていたような、そんな記憶はなかった。

そんな中、会津出身の看護師さんが言い出しっぺになり、
家族帯同でなかった者に声をかけて下さり、飲み会を設定して下さった。
その時のお誘いメールのタイトルが「シングルベル」。
今思い返してみても、味あるネーミングだなぁ、と思っている。

彼の地では、この日は、家族や友人と自宅で過ごす日、らしい。
その分、ホームパーティーが大はやり。
ついでに言えば、日付が変わる前後は、街中いたるところから花火が打ち上げられ、
光と音、そして意外なほどの硝煙の臭いに満ちていた。

何を語ったのか、もう半ばは忘れてしまったが、
でも、そのような場を作って下さった人がいたこと、
そのような時間を共に過ごしてくれた仲間がいたこと、
そのことはずっと忘れないだろう。
東日本大震災が起こる前の、まだ、どこか、のんびりしていた時だったように思う。

翻って、今日は多くの方が、家族や友人と集い、語らっていることと思う。
ゼミ生の一人は、福島の仮設住宅に、クリスマス・パーティーの出前のために趣いている。

年にこの日一日くらい、なかなか会うことの出来ない仲間たちに思いを馳せる、
そんな日があってしかるべきなのだろうなぁ、と、
病み上がりの身で一人酒をしながら、ふと思ったりするのであった。

ともあれ、Merry Christmas!


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