「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

村野淳子さんの講演を聞く

2015-09-27 23:42:48 | 地域防災
かつて、一人県社協とも言われた、元大分県社会福祉協議会の村野淳子さん。
思うところあって、昨年度末で大分県社協を退職され、今はフリーで活躍されている。

「女性のための防災・減災リーダー養成講座」の講師の一人として招かれ、
この日の午前中、御前崎市民会館で講演をして下さった。

今年4月、退職間もない村野さんに静岡までご足労いただき、お話を伺ったことがあった。
それ以来となるが、やはり、半年に一度くらい村野さんの話を聞かないと感覚が鈍る、
そんなことを思わせるだけの、発言の重さ鋭さ深さがあった。

「地域で共に生きる活動」の演題で講演をされたのだが、
手元のメモを元に、村野さんの話(の一部)を再構成するならば、こんな感じだろうか。

*****

世の中には、多様なお困りごとに苦しんでいる方々がおられる。
その方々に対して、支援の手を差し伸べる仕組み作りも重要なのだろうが、
より本質的には、それらの方々を、被災者のままにしておかない、という、
そのような(当事者も含めた)行動の場を作っていくということ、
それが重要なのではないのだろうか。

避難所運営訓練にも質が求められている。
重要なのは、避難所運営が出来る人材の育成であり、
さらに一歩進めるならば、避難所運営を教えられる者になってくれ、ということでもある。
そのような、避難所運営を教えるポテンシャルを持つ方々に集まってもらい、
集まってもらったことの意味をしっかり伝えた上で、マニュアル作りを行った。

一緒に学んで育てるということを意識する必要がある。
その際、行政には、テーブル作りという役割が期待されている。

等々。

*****

こういう話を出来る方と、仲間付き合いが出来ているということの有難さ、
改めて感じる次第。

この日は、午後のセミナーのためにおいでになった秋冨慎司先生にご挨拶をした後、
大学に戻り、学生の保護者さんと2時間近く議論。
さらにその後、原稿書きのため自主的に「カンヅメ」になるべく、夜の新幹線で東京へ、
そんな一日だったように覚えている。

(10月12日 記す)


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