「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

内閣府「防災ボランティア活動検討会」の意見交換会に出席して

2015-02-27 11:47:59 | 防災ボランティア
一昨日夜のこと。

千葉・幕張の「市町村アカデミー」での講義を終えた後、
新橋経由で溜池山王近くへ。
この日、内閣府(防災担当)が年2ペースで開催している「防災ボランティア活動検討会」があり、
昼間の部は仕事で参加できなかったのだが、せめて夜の部くらいは、というので顔を出す。
遅れての到着ではあったが、そこからでも2時間ほど、しっかり議論できた。

内閣府からは統括官(局長級)も含めたスタッフが参加、
NPO・NGOの側からも日本を代表する現場の者が集まり、ガチンコ勝負の議論をする。
年2回の情報交換の場ではあるが、聞けば、次に向けた大きな進展があったとのこと。
議事録が出来上がるのを楽しみにしたいと思う。

全国各地に生活拠点を持つ防災ボランティア関係者ゆえ、個別はともかく皆が集まる機会は少ないが、
そのような中、交通費に税金を使ってでも彼らを招集して意見交換の場を作り、
局長級課長級の公務員も含めて「平場で」議論することが10年も続いていることは、
大変素晴らしい、と思う。

月曜日の沼津市危機管理課・社協・指導員会・VCはまゆう等との飲み会でもそうだが、
10回昼間の議論をするよりも1回一緒に飲むほうが親しくなれる。

「昼の部」に加えて、もちろん自腹であるが「夜の部」が開催されるのも常となっている。
「旅の坊主」にとっては全員が旧知のメンバーなるも、
お互いに忙しく、特に地方都市に活動拠点を持つ方々とは、なかなか議論する機会がとれない。
夜の部にも遅れての参加であり、語り尽くすまでの時間は当然なかったのだが、
これから先の刺激をもらうには十分であった。

この3月、仙台で行われる国連世界防災会議の場で、
日本版NVOADに向けての動きも具体的に提起されると聞く。
南海トラフ巨大地震や首都直下の地震を意識して「組織化された」対応も大きな課題。
ボランティアに組織化が合わないというのはある程度までは正しいが、
効率的で息の長い活動を求めようというならば、それなりの組織化も求められる。

この原稿は、東京・立川で開催中の日本集団災害医学会の場で書いているが、
災害医療に携わる方々と、支援活動に携わりたい志高いボランティアと、
何とか結び付けられないだろうか、との思いもある。

防災ボランティアの分野でも課題は幾つもあるが、すくなくても、
このような場をずっと継続して欲しい(もちろん世代交代はあるだろうが)。
加えて、そのような場に内閣府(防災担当)の統括官(局長)のみならず、
担当大臣や政務三役級にも混じってもらいたいし、
また、この業界では有名な時事通信のNさんのみならず、多くのメディアの方々にも、
さらに、自治体の方々にも顔を出してもらいたいなぁ、とも思う。

「旅の坊主」のような、この世界の内部にいる者にとっては、刺激的な時間であるが、
仲間たちとの語らいからエネルギーをもらうだけでなく、
防災ボランティアを活かすための仕組みづくりについても、
もう少し考えなくてはならないのだろうなぁ……。

具体的な活動になってナンボ、なのですから。


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