「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

震災対策展(横浜)に向けての仕込みを始める

2014-10-30 22:36:22 | 地域防災
来年2月5日(木)と6日(金)の2日間、
みなとみらい地区の「パシフィコ横浜」にて、第19回震災対策技術展が開催される。

初日5日(木)になる予定であるが、45分の講演をする機会をいただく。
今夕、タイトルと講演概要をまとめ、事務局に送付。
来年2月に向けた仕込みが始まる。

タイトルは、素直に、「災害図上訓練 (Disaster Imagination Game) DIGの過去・現在・未来」とした。

またHPやパンフレット等に載せてもらう講演内容は以下の通り。

「参加型防災ワークショップの事実上の日本標準となった災害図上訓練DIGではあるが、
その、誰もが企画・実施・参加できる簡単さがかえって仇となり、
ニセモノとは言わないまでも、ホンモノとは言えないDIGが世にあふれてしまっている。
正しいDIG、否、DIGを用いての地域防災についての正しい理解・検討・
導いていくべき方向性はどうあるべきか。
DIGの来し方行く末を考案者自らが語ります。」

どのくらいの人数が来て下さるのかはわからないが、
それなりの人数が集まるようであれば、
大阪や宮城での震災対策技術展においても講演の機会を下さるとのこと。

講演概要にも書いたことであるが、
もともとDIGは、その簡単さを売りにしていた。
誰にでも企画・実施・参加できることは、もちろん長所ではあろうが、
その分、マイナスの効果も大きい。

地図を前にただおしゃべりするだけでも、「関心を高める」「地域理解が深まる」
という効果もある訳で、防災面への意味もゼロではないかもしれない。

しかし、その場での議論が、前提が、結論が、防災の観点から見て正しいかどうかを考えるならば、
素人ファシリテーターは危険である。つまりは、しっかりとしたファシリテーター抜きのDIGは
マイナス効果も大きい、ということになる。

何より、DIGにより防災について何かをやった気になってしまうことが怖い。
避難先や避難経路を決めたところで本質的な問題解決には何一つなっていないということを、
どれだけの人が気づいているだろうか、と。

その先のDIG、のためにも、貴重な機会である。
集客も含めて、しっかり仕込んでいかなくては、であるな、と。


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