たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

荒神谷の役目

2018-11-03 09:30:32 |  出雲の神話

<出雲市・荒神谷遺跡>

 

古代出雲の歴史を塗り替えたといっても過言ではない、

出雲市斐川町の「荒神谷遺跡」が発見された一帯は、

その名の通り「荒ぶる神」をお祀りした場所でした。

付近には「荒神」つまり祟り神をお祀りした社が存在し、

この地に住む人々は、古くからの言い伝えを守り、

荒神谷遺跡の周辺には決して近づかなかったと聞きます。

 

一説には、「オオナムチ(大国主神)の神宝を埋めた」

あるいは「タケミナカタの祭祀具を保管した」

などという噂もありますが、

実際にこの場所から発掘された

青銅器のレプリカを眺めてみますと、

素人目ながら、すべてが神宝、

あるいは祭祀具であるとは考えにくいもの。

 

仮に、荒神谷を取り囲むタケミナカタ系神社が、

もともとは荒神を守る「塞ノ神」であり、

結界を示す目印だったとするならば、

人々が近づけない禁則地を利用して、

何か別のものを隠したとも考えられます。

果たして、荒神谷遺跡という場所は、

どのような役目を担っていたのでしょうか……。