<南三陸・五十鈴神社 いすずじんじゃ>
南三陸町戸倉地区にある五十鈴神社は、
東日本大震災による津波の被害から、
近隣の人々の命を救った場所のひとつです。
実際にその場に立ってみますと、
「本当にここまで津波が来たのだろうか…」
と疑問を感じるほど標高のある場所で、
同時にこの急な参道を、学校の児童や住民が、
必死に駆け上がってきた姿が思い浮かび、
何とも言えない気持ちが湧いてまいりました。
地元の人の話によりますと、津波が遡上してきたのは、
山の中腹にある鳥居のあたりまでだったそうですが、
すぐ下にある高台の住宅地では、
たくさんの犠牲者が出たと聞きます。
三陸地方特有の複雑な海岸線や、
海と川に挟まれるような地形が災いし、
神社の山をぐるっと取り囲むかのように、
四方八方から津波が押し寄せたようです。