<南三陸町・戸倉地区>
東日本大震災により発生した津波の威力は、
現代人の誰もが想像できないくらい、
すさまじい力を秘めていたようです。
翌日波が引いた後の南三陸町の写真を見ると、
そこに町があったとは思えないほど、
ありとあらゆる建物が破壊し尽くされていました。
すでに、壊れた建物のほとんどは取り壊され、
今では数棟の建造物を残すのみとなっていますが、
震災のモニュメント的存在にもなっている
町の防災庁舎に関しては、「保存か取り壊しか」で、
住民の意見が大きく割れているそうです。
これは南三陸町に限ったことではなく、
多くの被災地が抱えている問題だと聞きます。
「忘れないで欲しい」「忘れてしまいたい」
という相反するふたつの感情が、
最善の形で折り合うためには、
もう少し時間がかかるのかもしれません。