治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

支援する方が健康になる

2015-06-22 09:23:06 | 日記
昨日は栗本さんと私の仲良しコンビ(笑)で
今度都内で開業する放課後デイのスタッフの方たちに研修の講座を横浜にて開きました。
プログラムの一部にコンディショニングを行いたいというご希望。
最初に私から「なぜ身体アプローチが効果あるのか」を講義形式で。そのあと栗本さんの実践講座と続きました。

「なぜ身体アプローチが効果あるのか」って実は、7月に関東のある場所で行う通級の保護者の方向けのお勉強会でお話してくれと主催者様から提示されたテーマなんです。
こういう機会をいただき、改めて組み立ててみて
「おお、この説明だとわかりやすい」ってものにたどりついたので、昨日はそのお披露目になりました。

ここで役立ったのが、実は「活かそう! 発達障害脳」を作ったときに長沼先生に教えていただいたことが多かったんですよね。

相当わかりやすかったようです。栗本さんもわかりやすかったようで
「真似する」と言ってました。
いいですね。どんどん真似してしゃべってください。

ここの開所にご協力しようと思ったのは、オーナーとお話して、その理念に賛同したからです。それで協力するよう栗本さんに命令(笑)しました。
色々賛同したところはあるんですけど、一つあげておくと
地域支援に熱心で、地域ごと子どもたちを育てたい、そして地域のお母さんたちにも働く場を与えたいという思いが強かったこと。
ですから昨日もサービス管理者の方とともに、お母さんでスタッフになる方たちもお見えでした。

そして私がコンディショニングはすごいなと思ったのは、中に膝が痛い方が一人いらして
栗本さんが「はい、ではまず正座してください」と言ったときに「膝が痛いから正座は難しい」とおっしゃって、それでも栗本さんはさっとその場で膝が痛い人なりの指導の仕方を教えてあげていたことです。
身体アプローチ=スポーツではありません。
とくにコンディショニングは負荷がかからない。
指導する方にも負担がかからないのです。
膝痛を抱えた人が指導側に回れる身体アプローチなのです。
当たり前ですね。お母さんたちがおうちでやっているんですから。

昨日はいわば事業所の研修だったわけですが
終えたあと「足が軽くなった!」とおっしゃるのは
ふだんのコンディショニング講座にご参加の方々とまったく同じ。
膝が痛かった方は、別に栗本さんが指一本触れたわけではなく、「こう動いてみてください」って言われたとおりにしただけなのに、膝の痛みが取れたみたいでした。

「スタッフの方が健康になるデイケアになると思いますよ」と私は言いました。
身体アプローチってそういうところあります。

夜になって栗本さんからメールが入りました。

「来た子どもたちがどんどん変わると思います。開所が楽しみです」

わかります。なんか、雰囲気がいいんですよ。

黄色本芋本に関しては、出版直後に支援校の先生からも
「重度の子にはこれしかないですね!」という反応をいただきましたし

コンディショニングを取り入れたい事業所からのオファーが栗本さんのところにはいろいろ来ているようです。
どんどん広まるといいなと思います。